エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.22
2009.12.26 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
GIGABYTE「GA-P55A-UD6」 | GIGABYTE「GV-N275UD-896I」 |
UMAX「Cetus DCDDR3-4GB-1600OC」 | SilverStone「SST-ST1000-P」 |
【製品情報】 ・GIGABYTE「GA-P55A-UD6」 ・GIGABYTE「GV-N275UD-896I」 ・UMAX「Cetus DCDDR3-4GB-1600OC」 ・SilverStone「SST-ST1000-P」 ・SilverStone「SST-NT06-E」 問い合わせ先:マスタードシード株式会社 http://www.mustardseed.co.jp/ |
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SilverStone「SST-NT06-E」 注※120mmファンはオプション |
今回用意した機材は、特別突出した奇抜なモノは無く、比較的オーソドックスな構成を選んでいる。各パーツの詳細はメーカーの製品情報に委ねるとして、早速“組込感”を見て行こう。なお組込過程に関しては、今回割愛されて頂いた。これは紙幅の問題ではなく、当レビューの主旨から若干逸れるからに他ならない。さらに踏み込めば、当サイトの読者には“釈迦に説法”的なところもあり、不要説が聞こえてきそうな所もその理由となる。
前回レビュー「RAVEN 2」でも組み込みを行ったが、ハードディスク搭載部以外ほぼ同様の内部レイアウトとなる「Fortress」で、再度その良さを見せつけられた。
マザーボード90度回転レイアウト最大の恩恵となるエアフローレイアウトはまさに理想的で、当初CPUクーラーにはサイドフロータイプが良いのではないかと考えていたが、恐らくこの作り出された正圧状態とボトムファンからの風の流れから、トップフロータイプでもその差は微少ではないかと思う。また、正圧についての解説文でも触れたが、CPUだけでなく、グラフィックスカードにも非常に良い影響をもたらすだろう。
さらに今回使用したUMAXメモリのような櫛形状の大型ヒートスプレッダ付きモデルの場合、常にボトムファンからの風を直接受ける状態が保たれている。
内部正圧状態を作り上げるボトムファンは垂直方向の上面へ強力なエアフローを送り込む。CPUクーラー真上には120mm排気ファンがあり、まさに理想的な流れが出来上がっている |
少々個人的意見になってしまうが、ゲーマー向けやオーバークロック向け等のセールスコピーはあまり当てにならないと思っているが、このモデルであれば、言葉の後押し等全く無用で、どんな使われ方をしても十分にその能力を発揮するだろう。
前回レビュー「RAVEN 2」同様、やはりこのケースの組み込み易さは数あるPCケースの中でもトップクラスの部類に入るだろう。
ドライブベイ部、マザーボード部、電源ユニット部の3つのユニット構成が縦割りで整然としているこのレイアウトは、エアフローに有利なだけでなく、各々が独立した空間毎に完結し、どの部位から組み込んでもなんら障害は発生しなかった。少々乱暴に言えば、どこから組み始めても良いのだ。
このように、組み込む側への配慮も窺えるPCケースの場合、短時間で作業が済むだけでなく、当然その逆となるパーツ交換などの組み替えや、メンテナンスにも有利となるだろう。
そもそも新規で組み込む場合は、それなりのテンションで作業に取り掛かるため、多少の組みにくさも消化できてしまうが、万一のトラブル時や新規パーツ入れ替え等の作業時は、出来る限り楽に終わらせてしまいたいものだ。恐らくPCケース選びの際に、組み込み易さは若干考慮するものの、組み替え易さまでは考えが及びにくいだろう。小さいことかもしれないが、これからはその点も考慮した上で、選択理由のひとつに加えて頂きたいと思う。