エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.31
2010.03.27 更新
文:GDM編集部 池西 樹
さてここからは「MXSSD2MDS-100G」の性能をチェックして行こう。例によってベンチマークには「CrystalDiskMark 2.2」、「HD Tune Pro 4.01」、「ATTO Disk BenchMark 2.34」の定番3種類に加え、2010年3月21日にリリースされた「CrystalDiskMark 3.0」を用意した。
PhotoFast「G-Monster2 SFV1」のレビュー時、「CrystalDiskMark 2.2」のシーケンシャルライトについては思うような結果が得られなかった。これはどうやら、「CrystalDiskMark 2.2」のテストデータがランダムデータであることが理由のようだ。SandForceのコントローラチップはデータを圧縮して書き込むことで高速化を 図っているため、ランダムデータのような圧縮率の低いテストデータを使用するとどうしてもベンチマークの結果が遅くなってしまう。
今回リリースされた、「CrystalDiskMark 3.0」では、テストデータとして「ランダム」データだけでなく、圧縮率の高い「All 0x00」や「All 0xFF」を選択できるようになっている。そこで今回は「ランダム」と「All 0x00」でテストを行い、実際にどの程度結果が違ってくるのかもチェックしてみたい。
テストはPhotoFast「G-Monster2 SFV1」をチェックした時と同じ環境を用意した。OS、ドライバ、ベンチマークのみをインストールしたシステム用のハードディスクは別途用意し、マザーボード上のSATAポートに接続。ベンチマークテスト中はネットワークケーブルを抜いた状態で測定を行っている。
テスト環境 | |
CPU | Intel Core i5-750(2.66GHz/L3キャッシュ8MB) |
マザーボード | ASUS P7P55D LE(Intel P55 Express) |
システムHDD | Seagate Barracuda 7200.10 ST3500418AS(500GB/SATA2) |
メモリ | ADATA AD3U1333B2G9-DRH 4GB(2GBx2枚) |
VGA | 玄人志向 GF210-LE512HD/D3 |
OS | 32bit版 Windows 7 Ultimate |
「HD Tune Pro 4.0」のBenchmark(Read)や、「CrystalDiskMark 2.2」のシーケンシャルリードでは10MB/sほど遅くなっているが、それ以外の結果は「SF-1500」と同等となった。
「HD Tune Pro 4.0」のFile Benchmarkや「ATTO Disk Benchmark 2.34」ではシーケンシャルのリード/ライトとも最大で260MB/sを超える結果となり、SATA2(3Gbps)の限界に近い値となっている。
また、今回はじめて導入した「CrystalDiskMark 3.0」の結果では、“ランダム”と“All 0x00”でシーケンシャルリードが220MB/s前後から270MB/s前後、シーケンシャルライトで90MB/sから270MB/sと非常に大きな差がついた。
このことからわかるように、SandForceのコントローラチップはデータを圧縮して書き込むことで高速化を図っていることが証明されたといっていいだろう。
ここまで、国内初登場の「SF-1200」を搭載したMach Xtreme「MXSSD2MDS-100G」をチェックしてきた。「HD Tune Pro 4.01」のBenchMarkの結果からもわかるように、転送速度にほとんどブレが無く、安定して高速な転送速度を実現したコントローラーとなっている。
このようにバランスの良いコントローラー、SandForce「SF-1200」が新たに参入してきた事で選択肢が増え、SSDはより一層“激戦市場”になりつつある。編集部では今後リリースされる新製品も随時テストを行い、引き続き注目していきたいと思う。