エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.32
2010.03.29 更新
文:テクニカルライター Jo_kubota
お借りしたAntec「TPQ-1200」をバラして思ったことは、基板サイズがやや大きい分、分解がラクということ。前回のENERMAX「PRO87+」は、かなり詰め込んでいたが「TPQ-1200」は無理なくまとめ、基板上にも若干の余裕が見られる。
本製品の最安値は2万7000円程度と、80PLUS SILVERで1200Wと考えれば非常に買い得感が高い製品だ。安さの秘密は個体コンデンサではなく、高品質の電解コンデンサを使っていること、回路的に無理をしない設計などによってコストダウンを図っているようだ。とはいえ、1200Wもの容量を扱うための対策は万全であり、コントロールICを駆使することによって、各種保護回路を実装するなど、ハイエンドとしての素質を十分持っていると言えよう。
この電源ユニットを選ぶ決め手は、ズバリ、マルチGPU構成をするか否かに掛かっていると言える。消費電力の大きなハイエンドPCを構築するなら、選択肢として大いに魅力ある一台だろう。
ちなみにファンの音だが、消費電力が350W程度では、ATI Radeon HD 5870のGPUファンの音が気になり、電源ユニットの音はほとんど聞こえない。最大回転数は4000rpmを超えるが、今の時期はほとんど温度が上がら ないため、ほぼ最低回転の1000rpm以下という超低速で回るため、ファン騒音が気になることは皆無だ。
しかし、ここまでバラするのは非常に疲れる。次回も作業が終わったら非常にグッタリしそうだ。ハンダを長時間使うため、換気のために窓を開けると花粉症の筆者にとっては、かなりの地獄。今回は鼻水、涙目と戦いながらの作業をしたのでありました。