エルミタ的「一点突破」CPUクーラー編 Vol.15
2011.02.10 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
巨大CPUクーラー「スサノヲ」の尋常ではない押し出しの強さの一因に搭載ファンが挙げられる。
100×100×25mmのサイズオリジナル「KAZE-JYU」4基を並べた中心部にファンマウンター金具にテーパーネジで固定され、さらにワイヤークリップでヒートシンクに装着されている。
小軸仕様で無駄なくエアフローを生み出す「KAZE-JYU」は、PCIスロット固定タイプのボリューム式1chファンコントローラーにより4基全ての回転数を制御。500±30%~2000rpm±10%/9.42~37.69dBA/50.05~200.21CFMで運用が可能で、電源供給はファンコントローラーから伸びる4pinペリフェラル×1で行われる。さらに3pinコネクタケーブルも装備され、マザーボードのピンヘッダに接続する事で“ファン1”のパルス(回転数)もモニタできる。
ファンマウンター金具によりファン4基をブリッジ。各々は一般的なテーパーネジで締め付けられている |
PCIブラケット固定型ボリューム式ファンコントローラー。4基のファンを1ch化させ、一括制御する。ユニット背面には4基分の3pinコネクタが用意される他、右端のコネクタはパルスセンサー用のケーブルで、マザーボードに接続する事で回転数もモニタする事ができる |
100mmファン4基レイアウトをサイズでは「W.A.M.S」(Wide Area Multi Fan System)と名付けており、広大なエアフロー面積からCPUの冷却だけでなくソケット周辺のMOSFETからノースブリッジ、グラフィックスカード、メモリに至るまで、マザーボード上コンポーネンツ全ての冷却がターゲットと解説されている。
4基合計200×200mmから、トップフローでマザーボードに風を吹き付ける事で、マザーボード3分の2程度の面積が覆われる事で「スサノヲ」はCPUクーラーに留まらず、システムクーラーの役割までをも果たしてしまうというワケだ。
ここでマザーボードへのリテンションと固定方法を確認する。
「スサノヲ」のリテンションは「F.M.S.B.3」(Flip Mount Super Back-plate 3)が採用されている。これは以前検証した「峰2」(型番:SCMN-2000)と同じもので、改良を重ねる毎にマザーボードへの強固な固定を実現させている。
搭載手順は「峰2」レビューに詳しいので、そちらの記事を参照頂きたい。
「取り付け金具用ネジ」は、CPUクーラーベース部に「取り付け金具」を固定するために使用。ミリ径の皿ネジタイプ |
「バックプレート固定用ネジ受け」と「ネジ受け固定用金具」は各4個。CPUクーラーベース部に装着した「取り付け金具」のネジ穴(ソケット毎に選択)に固定して使用。最終的に「バックプレート取り付けネジ」でマザーボードとバックプレートを挟む形で締め付けて行く受け部になる |