大幅な電源強化と引き換えに巨大化したオリジナル基板

そして毎度おなじみ、クーラーを取り外しての基板チェックに移っていこう。分厚いクーラーの下は放熱用のアルミプレートが装着され、基板はそのさらに下に隠されている。

「R7970 Lightning」には電源周りを強化したオリジナル基板が採用され、そのサイズはブラケット幅に収まっていたリファレンス基板に比べ、大幅に巨大化した。広い基板上には整然と並んだ、きらびやかな「ゴールデンSSC」をはじめ、多数の高品質コンポーネントが満載されている。

ブラケット上部に大きくせり出した独自基板。右側に電源回路がズラリと整列する様はなかなか壮観で、電源周りの強靭さがひと目で把握できる GPUコアの周囲には合計12枚のメモリチップを搭載する。ちなみに基板とクーラーの間には放熱用のアルミプレートがサンドイッチされていた ファンコネクタは4pin構成。大型のオリジナルクーラー「Twin Frozr IV」を駆動させている。出力インターフェイスも金メッキが施された金属プレートで保護される

リファレンス比2倍の供給量を誇る強力無比な電源回路

「R7970 Lightning」一番のウリといえるオーバークロック性能を支えるのは、なんといってもその強力な電源回路。合計17もの電源フェーズを備え、リファ レンス（計7フェーズ）に比較して2倍以上の電力供給を可能にしている。実際にその強靭な回路設計をその目で確認してみよう。

GPUコアには14の電源フェーズを用意。リファレンス（5フェーズ）と比較してもその違いは際立っている メモリ用に2フェーズ、VDDCI（PCI Express電源）に1フェーズの電源回路が用意される

基板上に搭載するチップやパーツをまとめてチェック

それでは最後に、基板上に搭載されるチップやパーツ群をまとめて画像チェックしておこう。

AMDのハイエンドGPUチップRadeon HD 7970	メモリはHynix製GDDR5「H5GQ2H24MFR」を計12枚搭載する
International Rectifier製PWMコントローラ「CHL8228G」	UTC製電源レギュレータ「78D09AL」
低発熱かつ高い電流容量をもつMOSFET「CopperMOS」	耐熱性に優れたタンタル樹脂を使用する「Hi-c CAP」
チョークコイル「Golden SSC」	10年以上の寿命を誇るアルミ電解コンデンサ「Dark Solid Capacitor」
手持ちのテスターでリアルタイムに電圧を計測できる「V-Check Points」	CrossFire端子のすぐ側にはBIOS切換用のDIPスイッチが搭載される