エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.143
2012.05.17 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
「GV-N680OC-2GD」が搭載するのは、3連装ファンを装備する大型のオリジナルクーラー「WINDFORCE 3X」だ。特殊形状のクリップとフィンの組み合わせで乱気流の発生を抑え、放熱効果を高めた「Triangle Coolテクノロジー」を採用するのが特徴で、リファレンスに比べ15%冷却能力が向上している。その性能のほどは以前ご紹介した、GIGABYTE「GV-R797OC-3GD」ファーストインプレッションを参照していただきたい。
ちなみに数多くのモデルに搭載される「WINDFORCE 3X」だが、代理店によるとファンは同様のものを使用し、ヒートシンク部分はモデルごとに多少構造を変えているとのこと。外見は同じだが、どのモデルにおいても十分な能力を発揮できるように工夫されているというわけだ。
電源部分は薄く広い形状、対するGPU周りは分厚い。中心核には三角形をしたアルミ製ヒートシンクが埋め込まれている |
ヒートパイプは3本。8mm径の極太サイズでヒートシンクに熱を導く構造だ |
基板上のMOSFETを冷却するヒートシンク。2ヶ所でネジ止めされ、真上に位置するファンから効率的に風を受けることができる |
ここからは実際に「GV-N680OC-2GD」の動作をベンチマークソフトを使用してチェックいこう。
今回CFD販売株式会社からは2枚の「GV-N680OC-2GD」を借り受けることができたため、合わせてSLI動作の性能もチェックする。なお、テストで使用するマザーボードの仕様上、PCI-Expressスロットは×8+×8動作となる。フルスペックでの計測はできなかったものの、一般的なマザーボードでのSLI導入を念頭に、あくまで参考値としてとらえていただければと思う。
またリファレンスモデルとの比較にはクロックを定格に調整して計測を行った。しかしブーストクロックが1,072MHz(リファレンス:1,058MHz)までしか落とせなかったため、こちらも参考値としての比較になることを言い添えておきたい。
ちなみに「GPU-Z 0.6.2」を使用して動作クロックを確認したところ、どのモデルもアイドル時にはコアクロック324MHz、メモリクロック162MHz、コア電圧が0.9870Vに低下し、省電力機能の効果が読み取れた。なお、テストに使用した環境は以下の表を参照のこと。
「GV-N680OC-2GD」出荷時の動作を「GPU-Z 0.6.2」でチェックする。クロックはなぜか1,072MHzと、1MHz高く表示されていた |
こちらはベースクロックをリファレンスレベルに調整した際のもの。ブーストクロックはやや高い1,072MHzになっている |
SLI時の挙動も合わせてチェック。フルロード時は「GPU Boost」が働いて1,175.8MHzまでクロックが上昇する。アイドル時には同様にコアクロック、メモリクロック、コア電圧が低下した |