エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.161
2012.08.01 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「990FX Extreme4」はASRock製Socket AM3+対応マザーボードのハイエンドモデル。実際より上位に位置する「Fatal1ty 990FX Professional」がゲーマー向けだけに、一般ユースにおけるフラグシップモデルとみていいだろう。
ノースブリッジにはPCI-Express2.0を42レーン備えるAMD 990FXが採用され、PCI-Express2.0(x16)×2によるフルレーンSLI/CrossFireX環境の構築が可能。さらにサウスブリッジにはSATA3.0(6Gbps)を6ポート搭載するSB950が組み合わされ、RAIDレベルは0/1/0+1/5/JBODを選択できる。
また電源周りはデジタル制御による8+2フェーズ構成で、高い電力が必要なAMD FXを強力にサポート。コンデンサにはASRockお得意のゴールドコーティング済み日本メーカー製固体コンデンサが採用され、定格のみならずオーバークロック運用でも安定かつ長寿命動作が期待できる。
次にインターフェイスに目を向けるとEtronコントローラによる4ポートのUSB3.0を始め、PATA、FDD、IEEE1394といったやや古めのポート類も充実。旧PCのパーツを流用しながら、パフォーマンスを向上させたい場合にもオススメだ。
付属品一式。マニュアル、ドライバ、各種ケーブルといったおなじみのアイテムだけでなく、VRM冷却用ファン、USB3.0ブラケット、音声ケーブルなど豊富に用意されている |
今回もうひとつの主役は、シングルサーバー向けCPU Opteron 3280およびOpteron 3250HEだ。AMD FXシリーズと同じ「Bulldozer」アーキテクチャを採用しながら、8コアのOpteron 3280が65W、4コアのOpteron 3250HEが45Wと圧倒的に低いTDPを実現。ただし、その分動作クロックも前者が2.40GHz、後者が2.50GHzに抑えられている。
クロックあたりの効率の低さを”動作クロックとコア数で補う”「Bulldozer」アーキテクチャで、この選択がどの程度パフォーマンスに影響するのか気になるが、この点については後半のテストセッションで確認していこう。
ちなみに機能的には同等で、TDPに余裕がある状態で動作クロックを引き上げる「Turbo Core」機能を実装。メモリも一般的なDDR3 Unbuffered DIMMが使用可能で、動作クロックはDDR3-1866まで正式にサポートされている。
TDP65WのOpteron 3280(8コア/定格2.40GHz/TC時3.50GHz)。サーバー向けOpteronながら、Socket AM3+に対応する |
Opteron 3280ではアイドル時は7倍の1.40GHzまで動作クロックが低下。またTurbo Core時は最大17倍の3.40GHzまでしか上昇しなかった |
こちらはTDP45WのOpteron 3250HE(4コア/定格2.50GHz/TC時3.50GHz) |
Opteron 3250HEではアイドル時は6倍の1.20GHzまで動作クロックが低下。またTurbo Core時は公称値通り最大17.5倍の3.50GHzまでクロックが上昇した |