エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.162
2012.08.04 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「GA-Z77X-UP5 TH」は「UP5」の型番からも分かる通り、「Ultra Durable 5」に準拠したハイエンドモデル。デュアルThunderbolt以外にも、計10ポートにおよぶUSB3.0ポートや4ポートのSATA3.0(6Gbps)など充実したインターフェイスを実装する。さらにネットワーク機能は、Bluetooth 4.0/Wi-Fi拡張カード「GC-WB300D」による無線ネットワークや、信頼性に優れるIntel製ギガビットLANを搭載するなど、まさにハイエンドらしい拡張性と信頼性を兼ね備えている。
また「Ultra Durable 5」で向上されたオーバークロック耐性を最大限に引き出すため、基板上にはクイックボタン、UEFIスイッチ、オンボード電圧測定モジュール、DEBUG LEDを搭載し、UEFIにも多彩なチューニング設定が用意される。そして先日、GIGABYTE国内正規代理店のCFD販売株式会社(本社 :愛知県名古屋市)より発表された”オーバークロック破損でも1年間の無償修理”とする「Over Clock Repair Warranty」にも対応し、まさにオーバークロックに最適化されたマザーボートといえる。
ブラック基板と大型の冷却システムが印象的な「GA-Z77X-UP5 TH」 市場想定売価英込み25,000円前後(発売中) 製品情報(GIGABYTE TECHNOLOGY) |
「Ultra Durable 5」と「IR3550 PowIRstage」を全面に打ち出したパッケージ。裏面には搭載機能の詳細がビッシリと記載されている |
Bluetooth 4.0/Wi-Fi拡張カード「GC-WB300D」やフロントUSB3.0ブラケットなどハイエンドらしく付属品も豊富 |
続いてマザーボードのブロックダイアグラムから「GA-Z77X-UP5 TH」の構成を確認してみよう。2ポートのThunderboltはIntel Z77 ExpressのPCI-Express(x4)に接続され、DVI-Dとの排他仕様。また拡張スロットを確認すると、PCI-Express3.0(x16形状)はすべてCPUから、PCI-Express2.0(x1)はPLXスイッチチップを使ってPCI-Express(x1)から分岐されている事が読み取れる。そしてマザーボードのUSB3.0ポートのうち2ポート分は、VIAのUSB3.0ハブを使ってそれぞれ4ポートに拡張され、計10ポート分用意されている。
さて少々前置きが長くなったが、ここからは画像を使って「GA-Z77X-UP5 TH」を詳細に確認していくことにしよう。まずはCPUソケット周りだが、電源部はMOSFETにIR製「IR3550 PowIRstage」を搭載したデジタル8フェーズ仕様。さらにフェライトコアチョークも60Aの大容量モデルが採用され、極冷のような大幅に電圧を上げた状態でのオーバークロックでも安定した電源供給を可能にしている。
ハイエンドモデルらしい、ワンポイントのブルーラインが特徴的なMOSFET冷却用ヒートシンク。中心にはヒートパイプが貫通し、CPUクーラーの風でMOSFETを冷却する |
ヒートシンクを取り外したところ。「IR3550 PowIRstage」は合計10個搭載されていた |
ヒートシンク部裏面にはVRM抵抗を保護する金属板を装着。このタイプの抵抗はちょっとした衝撃で欠落するため、なかなか嬉しい配慮 |