エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.168
2012.08.31 更新
文:GDM編集部 Tawashi
続いて、実際にVTX3D製のグラフィックスカードを販売しているショップ店員の方に登場いただく。彼ら“パーツのプロ”が語るオススメポイントや自分ならこう使うという使用例を語ってもらった。忙しい中、取材に対応してもらったのはドスパラパーツ館とソフマップリユース総合館、パソコンショップアークの3店舗。VTX3D製のグラフィックスカードをそれぞれハイエンド/ミドルレンジ/ローエンドの3種類に分けて解説してもらった。
「当店で人気の製品はRadeon HD 7970搭載のハイエンドモデル『VX7970 3GBD5-2DHX』とRadeon HD 7000シリーズのアッパーミドルクラスになるRadeon HD 7870/7850搭載の2モデルです。とにかく他社さんと比較して販売価格が安いという点はやはり有利でしょう。ちょっと背伸びすれば、ハイエンドグラフィックスカードの2枚差しによるCrossFireXも夢ではないですから。
また、保証期間が2年という点も大きいですね。特にハイエンドモデルをお使いのユーザーさんの中には3年程度は利用するという方も多いですから、保証期間が他の製品よりも1年長いというのは嬉しいはずです。
自分が使うのなら、そうですね。そろそろRadeonシリーズのハイエンドモデルを1枚欲しいと思っていたところなので、自宅で溜まった最新の3Dゲームを楽しみたいですね。やっぱり良いグラフィックスカードを購入するとやりたくなりますから。」
自他共に認めるドスパラ パーツ館を代表するRadeon派、ベテランスタッフの谷津さん。最近ご無沙汰となっている3Dゲームを楽しむために、ハイエンドモデルの購入を検討中とか。VTX3Dの製品ならば、ハイエンドモデルもお手頃価格で購入できると語る |
「初めての自作という方や、とにかく価格を抑えてPCを組みたいとおっしゃるお客様には特にオススメしています。Radeonシリーズを採用しているメーカーさんの中にあって、VTX3Dの製品は全てのモデルが最安クラスですので、陳列していても目立ちますしね。
人気のモデルはハイエンドクラスの製品もよく売れていますが、やはりRadeon HD 7750搭載の『VX7750 1GBD5-DH』でしょうか。PCI-Express補助電源が不要で、最新3Dゲームなどをしないのであれば十分なスペックです。さらに1スロットサイズという点も見逃せません。キューブPC等の小さめのシステムに組み込むといった用途には最適ですし、3画面同時出力をサポートしているという点を気にされるお客様も多いですね。
自分は自宅のマシンが3台ともRadeonシリーズです。ハイエンド、ミドルレンジ、ローエンドと搭載グラフィックスカードも用途によって異なるのですが、ちょうどミドルレンジのカードを買い替えようと思っていました。ですので、この『VX7750 1GBD5-DH』は有力候補ですよ。」
3台ある自宅マシンが全てRadeonシリーズというソフマップリユース総合館の宮澤さん。比較的初心者のユーザーも多く訪れる同店では、ミドルレンジモデル「VX7750 1GBD5-DH」が人気。さらにゲームもという人には、約2万円程度まで下がってきた「VX7850 2GBD5-2DHX」をオススメするとのこと |
「さすがに売れ筋というわけではありませんが(笑)。未だにRadeon HD 6450やRadeon HD 5450といったローエンドモデルを取り扱ってくれるのはありがたいですね。秋葉原とういう場所柄もあるのでしょうが、古いPCのアップグレード用パーツを探すお客さまも多いのです。大体が『CPUやマザーは変えたくないが、動画再生などをもっとスムーズにしたい』といった要望ですね。そんな時にご案内するのが、この手のローエンドモデルです。価格も2,000円台と非常に安く、古いPCにも気軽に投資できる範囲。2年保証も付きますので、さすがにその間にPCは買い替えましょうということでお願いします。その際にはハイエンドモデルを是非というところでしょうか。上から下まで揃う幅広いラインナップもVTX3Dの魅力だと思います。」
パソコンショップアークのゲーマー店員である浦田さん。自身も自宅のゲーム用PCには最新のRadeonを搭載する。またショップ店員という立場上、検証用PCを扱う機会も多い。そんな時に活躍してくれるのが、安価なローエンドモデルだという |
Radeonシリーズ専門のグラフィックスカードメーカーとして誕生してからわずか3年。自作PCパーツのサプライヤーとしては完全な後発組となるVTX3Dだが、同社のストロングポイントは明確だ。それはRadeonシリーズのグラフィックスカード初の「2年間の製品保証」が付く点。そして、他社に負けない魅力的な価格設定を実現している点で、今回の日本進出に対するVTX3Dの意気込みを強く感じられる。
特にアッパーミドルクラス以上のモデルについては、価格競争力を維持しつつ独自オーバークロック仕様のX-Editionを広く展開しており、コストパフォーマンスに厳しいPCゲーマーから見てもお買い得感の高いブランドといえるのではないだろうか。競合他社にとっては厄介なニューカマーとなりそうだが、厳しい選択眼を持つ日本の自作PCユーザーにとって有力な選択肢が1つ増えたということは素直に歓迎すべきだろう。