エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.172
2012.09.11 更新
文:GDM編集部 池西 樹
最後に「Neutron」シリーズ「CSSD-N240GB3-BK」のRAID0におけるパフォーマンスを確認していこう。単体では「CSSD-N240GBGTX-BK」を上回る読込性能を見せてくれたが、果たしてRAID 0環境ではどんな挙動を見せるのだろうか。
シーケンシャル読込はデータサイズによってややばらつきが大きいが最高964MB/secの好スコアを記録。書込も最大727MB/secまで上昇しており、RAID 0によって大幅にパフォーマンスが向上する。
またランダムアクセスの傾向は「CSSD-N240GBGTX-BK」とまったく同じ。4Kはやや落ち込むが4K QD32は、読込最高600MB/sec、書込最高670MB/secへと大きくスコアを伸ばしている。
Benchmark Readは925MB/sec、Writeは550MB/sec前後でいずれも安定したスコア。File BenchmarkはReadが最高940MB/sec前後、Writeは最高700MB/sec前後で単体時から読込が約1.9倍、書込は約2倍スコアが向上した。
読込は最高978MB/secまで上昇するが、データサイズによってスコアが大きくばらつく点は気になるところ。一方書込は綺麗に階段状のグラフが並び、速度も740MB/secと単体の約2倍まで引き上げられている。
今回はLink_A_Media Devices初のコンシューマー向けコントローラ「LM87800」を搭載した「Neutron GTX」「Neutron」シリーズについて検証した。「CrystalDiskMark 3.0.1c」のシーケンシャル読込はやや伸び悩むが、それ以外のベンチマークではシーケンシャル、ランダムとも公称値通りの優れた性能を発揮。さらにデータの種類やサイズに影響をうけない安定したパフォーマンスなど、最新SSDのトレンドがしっかりと取り入れられている。
また期待通りRAID 0との相性もよく、これまでPCI-Express製品でなければ実現できなかった超高速環境も「Neutron GTX」や「Neutron」シリーズなら比較的安価かつ容易に構築できる。
また、ひとつ欲をいえば、ファームウェア更新によるパフォーマンス向上など更なる一手にもぜひ期待したい。