エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.173
2012.09.13 更新
文:GDM編集部 絵踏 一/松枝 清顕
まずは恒例のDirectX 11世代の定番ベンチ「3DMark 11 Version1.0.3」を使用したテストから。計測環境はプリセット設定から「Performance」と「Extreme」の2パターンにセット、クロックの違いがどこまでスコアに反映されるかを確かめてみよう。
「Performance」設定時におけるOCバージョンのスコアは、リファレンスと比較して総合スコアで9%、Graphics Scoreで13%ほどの差にとどまったものの、より負荷の高い「Extreme」時に差が拡大。総合スコア、Graphics Scoreともに14~15%ほどのスコア差をつけた。クロックの上昇幅からは多少おとなし目とはいえ、クロックアップの効果は負荷が高くなるほどに恩恵があるようだ。
ちなみに出荷時クロックとの差はすべてのスコア計測時で5%前後。こちらもクロック上昇幅からは少ないが、パフォーマンスアップが数値にしっかりと表れている。
次に「3DMark Vantage1.1.0」を使用し、DirectX 10世代のパフォーマンス比較を行った。上記と同様に「Performance」と「Extreme」の2パターンのプリセット設定をで計測している。
「3DMark 11 Version1.0.3」時よりも全体的にスコアの伸びが鈍い結果となった。OCバージョンは「Performance」時にリファレンス比5%前後とあまり差が開いていない。ただしGPUへの負荷が大きくなる「Extreme」時には13~15%ほどにスコア差が拡大し、なんとか面目を保った。環境が違えどクロック上昇の効果はより負荷の高い場合に威力を発揮するようだ。
そしてOCバージョンは出荷時との比較でも「Performance」時3%、「Extreme」時に6%ほどと無難に差が開いていることが確認できる。
続いてはテッセレーションを駆使したDirectX 11対応ベンチマークソフト「Unigine Heaven DX11 Benchmark 3.0」によるスコア計測だ。ハイエンドモデルということもあり、品質設定は「Tessellation」を“Extreme”、「Shaders」を“High”、「Anisotropy」を“16×”、「Anti-aliasing」を“8×”にセット。解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンでテストを行った。
今回は各モデルともにクロックの違いが顕著なスコア差となって表れた。低解像度時はリファレンス比でMax FPSが15%、Average FPSで18%、Min FPSでは44%と、クロックが上昇することでFPSの落ち込みが目に見えて少なくなっているのがよく分かる。高解像度にもその差は維持され、Max FPSが24%、Average FPSが19%、Min FPSが41%とほぼ同様の結果に。さらにOCバージョンは高解像度時にもMin FPSが30FPSを上回り、突発的に重くなるようなシーンでも快適ラインを割り込まない。
そしてOCバージョンと出荷時クロックを比較した場合でも、それぞれの解像度設定でMax FPSが7~12%、Average FPSが9~10%、Min FPSが18~19%と大きな差がついた。「GV-N680SO-2GD」は出荷時からかなりのチューニングが施されているものの、そこからさらにオーバークロックを試す価値は十分に実益があるということだ。