エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.181
2012.10.20 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
「PHANTOM」クーラーは、全体をプラスチックカバーで覆う独特のデザインになっているので、本項では、このカバーを取り外してクーラー部を見ていこう。
カバーは上面と下面部の各3本のネジで固定されているだけなので、取り外しは意外と簡単。2基のファンはカバー側に固定されており、電源は基板上の4pinから供給されている。当然、ファンはPWMコントローラー対応している。
カバーを取り外すことは、分解になるので、メーカーの保証対象外になってしまうが、ホコリが溜まるファンとヒートシンク部のメンテナンス性は高い構造になっている。長く使う上でうれしいポイントといえる。
ファンはカバー側に搭載。GPUコア部の大型ヒートシンクとは別に電源部にも小型のヒートシンクを備えている。なお、ヒートシンク部の長さは約185mmになる |
実測約75mmの2基ファンをカバー側に搭載。ファンのメンテナンスを容易に行なえる構造になっている |
ヒートシンクにはφ6mmの銅製ヒートパイプを3本搭載。GPUコア部の熱をヒートシンク全体に分散させて冷却する仕組みだ。なお、GPUコアの周りに配置されているメモリチップと受熱ベース部は接触していない |
幾重にも重なったアルミニウムの放熱フィン。ヒートシンク部の厚さは、最厚部で約17mmになっている |
ここからはベンチマークソフトを使用して「GW GTX660TI 2GBD5 PHANTOM」のパフォーマンスをリファレンスクロックと比較していこう。
すっかりGTX 600シリーズのレビューではお馴染みだが、リファレンスクロックは、GAINWARDの独自チューニングツール「ExperTool」を使って、クロックを調節し、リファレンススペックを再現している。ただ、ブーストクロックは自動オーバークロック機能「GPU Boost」の影響で、リファレンスクロックの980MHzより、91MHzアップした1,071MHzで動作してしまったので、リファレンスクロックの数値はあくまでも参考値としてとらえてもらいたい。なお、テストは下の表の環境で行なっている。
GAINWARDの独自チューニングツール「ExperTool」を使って、コアクロックとメモリクロックをリファレンススペックにダウン |
「GW GTX660TI 2GBD5 PHANTOM」のブーストクロックのメーカー公称値は1,084MHzだが、今回の個体は高負荷時に1,151MHzまで上昇していた |