エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.182
2012.10.22 更新
文:GDM編集部 池西 樹
全長約153mmのショートボディが特徴のZOTAC GeForce GTX 650Tiシリーズ。実物を目の前にすると、PCI-Express補助電源を実装したグラフィックスカードとは思えないほど身軽な印象を受ける。Mini-ITXケースでも奥行には余裕があり、一般的なフルハイト対応ケースであればほぼ例外なく収めることができるだろう。
ブラックのカバーにシースルーのオレンジファンが印象的なVGAクーラー。奥行きはコンパクトにまとめられており、基板からほとんどはみ出すことはない |
オレンジファンの口径は実測約85mm、ブレード数は9枚。起動直後はやや回転数が高く風切り音が気になるが、OS起動とともに静音動作に移行する | ヒートシンク部の厚みは約15mm(ベース部除く)。よく観察するとメモリには接触しておらずGPUコアのみ冷却する機構 |
PCI-Express補助電源は6pin×1。コネクタは横配置のため取り回しに苦労することはないだろう。またコネクタ部のクリアランスも十分確保されており着脱も容易に行うことができる |
基板裏面には4枚のメモリを実装する。なおVGAクーラーは4本のネジでしっかりと固定されていた |
出力インターフェイスはDVI-I×1、DVI-D×1、HDMI×2で4画面出力に対応。ブラケットの一部は排気口として利用されている |
VGAクーラーを取り外し、基板を確認すると半分以上のスペースをGPUコアとメモリが専有する。それ以外の限られたスペースには、フェライトコアチョークと固体コンデンサを採用した電源回路やディスプレイコネクタが所狭しと配置されていた。ちなみに「ZOTAC 650Ti」と「ZOTAC 650Ti AMP」では、目視した限り基板構成や搭載メモリに違いは確認できなかった。
VGAクーラーを取り外し基板を確認したところ。GPUコア周辺にはコア欠けをガードする緩衝材が用意されていた |
電源回路のコンデンサやフェライトコアチョークへの干渉を防ぐため、ヒートシンクの一部は厚みが抑えられている |
基板の半分以上のスペースをGPUコアとメモリが専有する |
NVIDIA GeForce GTX 650Ti。チップ上の刻印にはコア名「GK106」の文字が確認できる | 搭載メモリは動作クロック6,000MHz、容量2Gbit(256MB)のSK Hynix製GDDR5「H5GQ2H24AFR-ROC」。これを裏表4枚ずつ計8枚搭載し合計2GBの容量を実現している |
電源回路にはフェライトコアチョークと固体コンデンサが採用され、ミドルレンジとはいえ品質面の不安はない | 電源回路は画像で確認する限り2+1フェーズ構成。MOSFETの上にはデュアルフェーズコントローラuPI Semiconductor製「uP1610」が実装される |