エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.188
2012.11.05 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「Trinity」では内部アーキテクチャの大幅な変更により、905pinのSocket FM1から904pinのSocket FM2へと変更された。2つのソケットには互換性がないため、マザーボードの新規購入が必須となる。ただし、CPUクーラーのリテンションには変更がなく、TDPも変わっていないため、既存製品をそのまま流用することができる。
904pinへとピンが1本削減されたSocket FM2。CPUクーラーのリテンションは周辺回路の冷却性に優れるオープンサイドタイプがそのまま採用される | 短命に終わったSocket FM1と違い、AMDによればSocket FM2は息の長いプラットフォームになるとのこと。今後の展開にも期待したい |
リテンションを固定するバックプレートは金属製。重量級の大型CPUクーラーを搭載させた場合でも破損や歪みの心配はない |
「GA-F2A85X-UP4」に搭載されるチップセットは「AMD A75」の上位モデル「AMD A85X」。PCI-Express2.0(x16)のレーン分割が可能となりCrossFire Xを正式にサポート。さらにSATA3.0(6Gbps)が6ポートから8ポートへと強化されており、ハイエンド構成を狙うなら最適なチップセットだ。
チップセットには薄型ながら比較的大型のヒートシンクが搭載されている。ちなみにノースブリッジの主要機能はすべてAPU側に内蔵されたワンチップ構成 | 拡張性が強化された新チップセット「AMD A85X」。SATA3.0(6Gbps)は8ポート実装され、2ポートに制限されるIntelプラットフォームに対して大きなアドバンテージとなる |
GIGABYTEのロゴが印刷されたチップセット用ヒートシンク。2本のネジで固定されコア接触面には熱伝導シート、周囲には保護用のパッドが貼り付けられていた |
「Ultra Durable 5」に対応する「GA-F2A85X-UP4」の電源回路は、デジタル制御による6+2フェーズ構成。チップには60Aの高出力かつ低発熱を実現したIR「IR3550 PowIRstage」と大容量フェライトチョークが採用され、高負荷時でも安定動作を実現する。
CPUソケットを囲むように、8基の高出力フェライトチョークと固定コンデンサが整然と並ぶ |
MOSFET冷却用のヒートシンクは2本のプッシュピンで固定。比較的小ぶりながら、櫛状とすることで表面積を確保し冷却性能を向上させている | 「Driver IC」「High side MOSFET」「Low side MOSFET」が1チップ化され余裕のあるCPUソケット周り。大型CPUクーラーも干渉の心配なく搭載できる |
「Ultra Durable 5」で中心的な役割を果たすIR「IR3550 PowIRstage」とそれを支える高出力フェライトチョーク。フェライトコアチョークには“稲妻”と“P”をあしらったロゴが確認できる |
IR製デジタルPWMコントローラを使い、正確かつ迅速な電源供給を実現する |