エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.194
2012.12.04 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「M5 Pro」シリーズ PX-128M5P(128GB)/PX-256M5P(256GB)/PX-512M5P(512GB) 製品情報(PLEXTOR) |
SATA3.0(6Gbps)対応SSDといえば、HDDとの比較がわかりやすいこと、そして当初思うようにパフォーマンスが伸びなかったことなども影響し、シーケンシャル性能を重視する製品が主流だった。しかし最近ではインターフェイスの限界もあり、シーケンシャルアクセスはいずれも550MB/sec前後で頭打ち。他社との差別化を図るのが難しくなってしまった。
そこで新たなパフォーマンス指標として用いられるようになったのがランダムアクセスだ。元々はせいぜい2~30,000 IOPSだったランダムアクセス速度だが、最近では単体で100,000 IOPSを標榜する製品も出てきており、少し前ならPCI-Express製品でなければ達成が難しかったハイスペック環境も比較的手軽に構築できるようになった。ちなみに実際の運用でもシーケンシャルアクセスよりランダムアクセスが重要となる場面のほうが多く、ユーザーにとってもランダムアクセスの高速化は歓迎すべき傾向と言えるだろう。
さて新ファームウェアのパフォーマンスを測定する前に、「M5 Pro」シリーズのスペックについて簡単におさらいしておこう。コントローラはMarvellの新型コントローラ「88SS9187」で、MLC NANDフラッシュには東芝製19nm Toggleタイプを搭載。さらにキャッシュメモリにはDDR3メモリを最大768MB実装することにより、高速化だけでなくNANDフラッシュへの書込回数を抑制し高い信頼性を確保している。
容量ラインナップは、128GB、256GB、512GBの3モデル。公称転送速度は128GBモデルがシーケンシャル読込540MB/sec、書込350MB/sec、ランダム読込91,000 IOPS、書込82,000 IOPS。256GBと512GBモデルは読込540MB/sec、書込450MB/sec、ランダム読込94,000 IOPS、書込86,000 IOPSとやや128GBモデルが低めに設定されている。
PLEXTORによると、今回の新ファームウェア「1.02」では、ランダム性能、特に4K QD32のパフォーマンスが向上しており、128GBでは読込92,000 IOPS、書込82,000 IOPS、256GBでは読込100,000 IOPS、書込86,000 IOPS、512GBでは読込100,000 IOPS、書込88,000 IOPSへと改善されるということだが、実際にはどの程度パフォーマンスが変化するのか確認してみたい。
「PX-128M5P」(128GB) 実勢価格10,000円前後 (2012年12月現在) 製品情報(リンクスインターナショナル) |
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「PX-128M5P」(128GB)のCrystalDiskInfo 5.1.0の結果 |
「PX-256M5P」(256GB) 実勢価格21,000円前後 (2012年12月現在) 製品情報(リンクスインターナショナル) |
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「PX-256M5P」(256GB)のCrystalDiskInfo 5.1.0の結果 |
「PX-512M5P」(512GB) 実勢価格38,000円前後 (2012年12月現在) 製品情報(リンクスインターナショナル) |
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「PX-512M5P」(512GB)のCrystalDiskInfo 5.1.0の結果 |