エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.201
2012.12.30 更新
文:GDM編集部 池西 樹
最後にオーバークロックによって、どの程度消費電力が増加するのか確認しておこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、高負荷時はOCCT 4.3.2のストレステスト中最も高い値とした。
CPUのオーバークロックによる消費電力の違い |
まずアイドル時だが、オーバークロック状態でも省電力機構が働いており、いずれも37W前後と低く抑えられている。特に普段使いから動画やゲームなどの重量級の作業まで1台で行うような場合には、負荷に合わせて消費電力を自動調整できる省電力機構はぜひとも有効にしておきたい。
またオーバークロック時は4.18GHzで定格から52.7W増、4.43GHzで67.6W、4.68GHzでは83W増と大幅に上昇する。これはそのままCPUコア温度にも現れており、安定運用を考えるなら今回のCPUの場合は4.43GHzが最もバランスがいいといえる。
価格の制約をあまり受けないハイエンドモデルと違い、ミドルレンジやバリュー向けでは品質や機能以上に価格が重視されがちだ。これは製品の性質上致し方ないことながら、やはり品質面での妥協はできる限りしたくないというのがユーザーの偽らざる本音だろう。その点GIGABYTE製マザーボードでは、バリュー向けは「Ultra Durable 4 Classic」、ミドルレンジでは「Ultra Durable 4」という品質基準を設けることで、それぞれのセグメントで求められる最高レベルの品質を提供している。
今回検証した「GA-Z77X-UD4H」でも、ミドルレンジでは半ば必須となったオーバークロックに向けて、「Ultra Durable 4」対応に加え、8フェーズの電源回路や大型の冷却機構を採用。CPUクーラーさえ強化してやれば、4.50GHz~4.60GHzの高クロック動作でも常用可能な安定性を実現している。特に、マザーボードやPCHの温度はいずれも低く抑えられており、まだまだ余力を感じさせる点は特筆に値する。コストだけでなく信頼性や安定性もという欲張りなユーザーにこそ、GIGABYTE製マザーボードをオススメしたい。