エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.202
2013.01.14 更新
文:GDM編集部 池西 樹
まずはCINEBENCH R11.5を使って純粋なCPU性能を検証していくことにしよう。
CINEBENCH R11.5 |
Core i7-3517Uの定格クロックは1.70GHzで、Core i3-2100Tより低めに設定されているが、ターボブースト機能とハイパースレッディング機能によりシングルコア、マルチコアともCore i3-2100Tが優勢だ。特にシングルコアのパフォーマンスは約20%と大幅に上回り、シングルスレッドのアプリケーションでの動作は期待できる。
CPU性能を確認したところで、次にグラフィックス性能を確認していく。「U2442F」では、前述の通り内蔵のIntel HD Graphics 4000(以下HD 4000)とNVIDIA GeForce GT 650M(以下GT 650M)をコントロールパネルから切り替えて利用できるため、今回はすべてのパターンでベンチマークを取得している。
まずはDirectX 11世代の定番ベンチマークソフト「3DMark11 Version 1.0.3」を使用したテストから。プリセット設定は「Entry」と「Performance」の2パターンを選択して計測している。
3DMark11 Version1.0.3 Entry |
3DMark11 Version1.0.3 Performance |
自動選択とGT 650Mではスコアに有意な違いは見られず、NVIDIA Optimus機能による制御がしっかりと働いていることが確認できる。そして気になるHD 4000とGT 650Mの比較だが、こちらはEntry、PerformanceともGraphics Scoreでは3倍以上の差がついており、別次元の性能を発揮。またGT 640との比較でもGraphics Scoreでは同等以上のスコアで、GT 650Mはデスクトップ向けのエントリーグラフィックス並の性能を備えていることがわかる。
一方、CPU性能が重要なPhysics Scoreは、CINEBENCH R11.5とスコアが逆転。基本クロックの低い、Core i7-3517Uが後塵を拝する結果となった。
続いて「3DMark Vantage1.1.0」を使用し、DirectX 10世代のパフォーマンスをチェックする。計測には「3DMark11 Version 1.0.3」と同様、「Entry」と「Performance」の2つのプリセット設定を使用した。
3DMark Vantage Version1.1.0 Entry |
3DMark Vantage Version1.1.0 Performance |
Entry、Performanceともスコア差は縮まるものの、「3DMark11 Version1.0.3」と同様HD 4000とGT 650Mの性能には大きな隔たりがある。また、EntryではGT 650MとGT 640のGPUスコアに大きな差が生じているが、これはCPUがボトルネックとなりGT 650Mのスコアが伸び切らないためだと思われる。