エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.207
2013.02.02 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ASRock「FM2A85X-ITX」市場想定売価税込10,480円前後 製品情報(マスタードシード株式会社/ASRock) |
今回検証を行うASRock「FM2A85X-ITX」は、Mini-ITXフォームファクタでは初めてAMD A85Xチップセットを搭載したSocket FM2対応マザーボード。基板サイズの問題もあり、残念ながらCrossFire Xのサポートは無効ながら、SATA3.0(6Gbps)ポートは内蔵7ポート、外付け1ポートの8ポート構成で、MicroATXはおろかATXサイズのマザーボードに匹敵する拡張性を実現している。
さらに、2つのダイを積み重ねることでシリコンダイ面積を増やし、内部オン抵抗を低減した「デュアルスタックMOSFET」や耐久性に優れる日本メーカー製導電性高分子コンデンサ「Premium Gold Caps」の採用など、コンポーネントは同社のハイエンドモデル「Extreme」シリーズと同等とされ、Mini-ITXとはいえそのオーバークロック耐性には期待がかかる。
排熱が苦手なコンパクトケースでも安心な高耐久コンデンサ「Premium Gold Caps」 | オーバークロック向けハイエンドモデルで採用が進む「デュアルスタックMOSFET」。画像で分かる通り2つのダイを積み重ねた積層構造が特徴 |
対応するAPUは第2世代“Trinity”シリーズ全モデルで、メモリはDDR3 2,400MHzのデュアルチャネル動作。ちなみにメモリプロファイルは、Intel XMPとAMDメモリプロファイルの両方をサポートするため高クロックメモリでも比較的容易に使用できる。
また、SATA以外の拡張性も十分に確保されており、ディスプレイ出力はHDMI、DVI、D-Subの3系統。USB3.0もバックパネル×2、フロントピンヘッダ×2が用意され、一般的な用途で不足することはないだろう。
スペックを確認したところで、ここからは画像にて「FM2A85X-ITX」を詳細にチェックしていこう。メモリスロットやPCI-Expressスロットからの距離を稼ぐため、CPUソケットは基板ほぼ中央に配置。またCPUの電源回路にはコンパクトなタンタルコンデンサや背の低いチョークコイルを搭載し、CPUクーラーと干渉しないように工夫されている。