エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.209
2013.02.17 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
MSI「N660GTX Twin Frozr III OC」実勢売価22,000円前後 製品情報(エムエスアイコンピュータージャパン株式会社) |
意外なことにエルミタレビューでは初登場となるGeForce GTX 660グラフィックスカード。まずはほんの少しおさらいを兼ねた雑談から話を始めよう。
GTX 660 Tiにひき続いて少し寂しい解禁日になるかと思いきや、想像以上に盛況だったGeForce GTX 660の深夜販売。初日から多数のモデルが登場した |
最近のグラフィックスカードでは恒例になりつつある深夜販売も行われたGeForce GTX 660、解禁日から各メーカーがリリースした多数のモデルが店頭に並んだ。同時に解禁された下位モデルGeForce GTX 650を合わせた“大軍”の登場には、ショップスタッフも手を焼いたことだろう。
ちなみにハイエンド寄りだったGeForce GTX 660 Tiとは異なり、ミドルレンジらしい値ごろ感で発売後の評判も上々。発売から約5ヶ月が経過した今では2万円前後と価格がこなれてきたこともあり、最も売れ筋なGPUの立ち位置に収まっている。多くのゲームを高解像度で楽しめるGTX 660搭載グラフィックスカードは、これまで乗り換えを見送ってきたミドル志向のユーザーにとって有力な選択肢になるはずだ。
今回取り上げるMSI「N660GTX Twin Frozr III OC」は、数あるGTX 660搭載グラフィックスカードの中でも屈指の人気を誇るモデルだ。その人気の理由は、リファレンスを大幅に上回る冷却能力をもつ「Twin Frozr III」クーラーの頼もしさと、MSI製品ならではの信頼性の高さ。メーカーチューンが施されたプラスアルファのパフォーマンスも相まって、実に魅力的なパッケージに仕上がっている。登場も解禁初日と早く、読者諸兄の中にはすでにこのモデルを使っているユーザーもいるかもしれない。
オリジナルクーラー「Twin Frozr III」を搭載する「N660GTX Twin Frozr III OC」。静音かつ高冷却、信頼性も抜群なミドルレンジの人気モデルだ |
そして「Twin Frozr III」クーラーは、通常より20%風量を増した“プロペラブレード”ファンを採用、リファレンスクーラーに比べGPU温度を-19℃、騒音値を-12.9dB低下させることができる。搭載コンデンサもすべて発熱の少ないアルミ個体タイプが採用され、連続フル稼働状態でも10年間(約88000時間/メーカー調べ)相当の長時間動作を実現するという。
さらに本製品は、出荷時から各種動作クロックにチューニングが施されたオーバークロック仕様。コアベースクロック1,033MHz(リファレンス980MHz)、ブーストクロック1,098MHz(リファレンス1,033MHz)にスペックが引き上げられている。それでいてPCI-Express補助電源はリファレンス準拠の6pin×1で、基板長も23cmほどと組み込む際の苦労も最小限。ミドルレンジの予算の中でできるだけスペックが欲しい、さらに次の乗り換えまで長く使いたい、その両方のニーズを満たしてくれる。