エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.212
2013.02.27 更新
文:GDM編集部 絵踏 一/松枝 清顕
まず先頭は定番3Dベンチマークテストの最新版「3DMark」によるパフォーマンスチェックから。「GTX660-DC2O-2GD5」はミドルレンジのグラフィックスカードのため、テスト項目にはDirectX 11の機能をフル活用した「Fire Strike」をチョイス。さらに最高の負荷環境を想定し、「Fire Strike」の「Extreme」プリセットでも計測を行なっている。
Fire Strike |
Fire Strike“Extreme” |
負荷の少ない「Fire Strike」では両者の差は総合スコア、Graphics Scoreともに5%未満なものの、高負荷な「Extreme」プリセットでは5~5.5%へとスコア差が拡大。クロックアップの効果はより負荷が大きい場合の方がよく働くようだ。もっとも、参考値のリファレンスクロックは実際の数値より52MHz高く動作しているため、本来のリファレンスモデルからはかなりのアドバンテージが見込めることになる。メーカーカスタムモデルをチョイスする意義は大きい。
続いてはDirectX 10におけるパフォーマンスを確認すべく、「3DMark」の「Cloud Gate」を使用したテストも合わせて行った。現行のゲームにはまだまだDirectX 10世代のタイトルも多いため、クロックアップの効果がどう現れるかをチェックしていこう。
Cloud Gate |
「Fire Strike」同様、総合スコアとGraphics Scoreの両方で5%前後の差がつく素直な結果になった。DirectX 10環境においてもオーバークロックモデルはきれいにパフォーマンスを発揮するようで、最新世代のゲーム以外でもクロックアップの恩恵は大きい。実際のリファレンスモデルとの比較ではさらに差が開くであろうことも期待できる。
次に「GTX660-DC2O-2GD5」のパフォーマンスをチェックするにあたり、「Fire Strike」同様にDirectX 11に完全対応したベンチマークテスト「Unigine Heaven DX11 Benchmark 3.0」をチョイス。テッセレーションを駆使した最新の3D環境における動作をみてみよう。品質設定は、「Tesselletion」を“Extreme”、「Shaders」を“High”、「Anisotropy」を“16×”、「Anti-ailiasing」を“8×”にセットするかなり重めの設定を選択。解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2つで計測を行った。
Unigine Heaven DX11 Benchmark 3.0(1280×720) |
Unigine Heaven DX11 Benchmark 3.0(1920×1080) |
いずれの数値においても、両者の差は3%前後と振るわず。クロック差の影響か、特筆するほどの差はつかなかった。ただしここで注目したいのが、フルHD環境下でもAverage FPSで快適さの指標になる30FPSをクリアしているところだ。かなり重めの設定でもよく踏みとどまっているという印象で、GTX 660カードは設定次第で重量級のゲームでも快適にプレイできるだろう。