エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.218
2013.03.24 更新
文:GDM編集部 池西 樹
AMDプラットフォームながら、XMPプロファイルの読込に対応する「GA-990FXA-UD5 Rev 3.0」 |
「GA-990FXA-UD5 Rev 3.0」では前述通り、AMDプラットフォームにもかかわらず、Intelのオーバークロックメモリ規格“XMP”の読込に対応する。これにより、動作クロック、レイテンシ、電圧などをわざわざ設定しなくても、高クロックメモリの利用が可能となる。そこで、今回はPC3-15000(DDR-1866MHz)に対応したCORSAIR「CMZ8GX3M2A1866C9」(4GB×2:レイテンシ9-10-9-27)とPC3-17600(DDR3-2200MHz)に対応したG.SKILL「F3-17600CL7D-4GBXHD」(2GB×2:レイテンシ7-10-10-27)の2種類のXMP対応メモリを用意して、その挙動をチェックすることにした。
CORSAIR「CMZ8GX3M2A1866C9」のCPU-Zの結果。動作クロック1866MHz、レイテンシは9-10-9-27で規定どおり認識できている |
G.SKILL「F3-17600CL7D-4GBXHD」のCPU-Zの結果。FSB比率の関係で動作クロックは2133MHzとなっているが、レイテンシはこちらも規定どおり7-10-10-27で正しく設定されている |
CORSAIR「CMZ8GX3M2A1866C9」、G.SKILL「F3-17600CL7D-4GBXHD」ともXMPプロファイルにより正しく設定され、軽くベンチマークを回した限り動作に問題はなかった。最近では、AMDも「AMD Memory Profile」(AMP)という独自規格を用意しているが、普及度の点ではイマイチ。より一般的なXMPへの対応は歓迎すべき傾向と言えるだろう。
「GA-990FXA-UD5 Rev 3.0」では、8+2フェーズの余裕ある電源回路とDriver MOSFET採用により、高いオーバークロック耐性を実現 |
8+2フェーズ構成の余裕ある電源回路やスマートスイッチ群など、ハイエンドらしくチューニングにも最適な「GA-990FXA-UD5 Rev 3.0」。当然オーバークロックでの運用を狙って購入するユーザーも多いことだろう。そこで「AMD FX」シリーズのフラグシップ「FX-8350」を使ったオーバークロックにも挑戦してみることにした。今回は手動による倍率変更と、コア電圧を上げてさらに高クロックを狙う2種類の手法で行なっている。なお、テスト環境は以下の通り。
TubroCore機能により、定格時は4.00GHz~4.20GHzを変動する |
倍率のみ変更した場合は46倍の4.60GHzまで安定動作が可能 | コア電圧を+0.150Vまで上げると5.00GHzまでオーバークロックさせることができた |
定格でも最高4.20GHzの高クロック動作がウリの「FX-8350」だが、倍率変更のみで4.60GHz、コア電圧を+0.150V上げた状態では5.00GHzまで、OSの起動だけでなく、ベンチマークの完走が可能だった。ただし、5.10GHzについては、かなり電圧を調整しても、OSが起動せず今回は残念ながら断念した。とはいえ、5.00GHzの大台でのベンチマーク完走というのはかなりインパクトのある数値で、「GA-990FXA-UD5 Rev 3.0」のオーバークロック耐性については疑う余地はない。