エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.219
2013.03.26 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
「Seidon 120M」の冷却能力やいかに |
検証用PCケース「CM Storm Scout 2」への組み込みが完了したところで、「Seidon 120M」の冷却能力テストをはじめよう。
機材構成は以下通りで、テストにはストレスツール「OCCT 4.3.2」を使用。高負荷時30分でのテストを5回行い、その平均値をCPU温度結果とする。なおテストを行った室内温度は、相変わらず低く13.5℃だった。
CPU温度テスト Core i7-3770K定格(室内温度13.5℃) |
まずはCore i7-3770Kの定格でテストしたところ、アイドル時で23℃、高負荷時で51℃という結果だった。ちなみに室内温度が低いこの時期、本番テスト実行前に1度、高負荷状態30分のウォーミングアップを行っている。都合5回のテスト結果に大きな違いはなく、十分に冷却されていることが分かる。常用ならば夏場の暑い室内でも問題なく仕事をこなしてくれるだろう。
次にCore i7-3770Kを4.4GHzにオーバークロックし、同様に高負荷テストを行ってみた。
CPU温度テスト Core i7-3770K 4.4GHz OC(室内温度13.5℃) |
アイドル状態は参考値として、高負荷状態で66℃という結果だった。4.4GHzのオーバークロック状態で、60℃台はまずまずのスコア。単なるテストならまだしも、常用で70℃に達するとさすがに落ち着かないが、このレベルであれば問題はないだろう。
次に動作音をチェックしてみよう。検証方法はPCケースの前面から30cmの位置にデジタル騒音計を設置。アイドル時と高負荷時、それぞれの騒音値を計測する。なお、テストを行った室内の生活騒音値は29.1dBAだった。
動作音テスト(室内生活騒音値29.1dBA) |
動作音テスト(室内生活騒音値29.1dBA) |
定格動作時では、アイドル時33.3dBA、高負荷時35.7dBAとなり、わずか2.4dBAの上昇に抑えられている。実際に耳に聞こえてくる音も静かで、冷却ファンの回転数が上昇している素振りは感じられない。公称値17dBAのポンプ駆動音は冷却ファンの音でかき消され、動作が目視できるBlueLEDが無ければ停止しているのかと思うほど。こういった場合にサイドパネルアクリル窓仕様のPCケースは、ドレスアップ用途だけではないことを再認識させられる。
一方で4.4GHzオーバークロック状態では、さすがに冷却ファンの回転数が急上昇するため、風切音が目立ち始める。最大で43.9dBAというスコアだが(アイドル時に比べ10.1dBA上昇)、数字以上に音を感じるかもしれない。オーバークロック状態で、常に100%負荷が掛かる事は少ないかもしれないが、ある程度は許容しなければならないだろう。