エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.222
2013.04.02 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
ZOTAC「GeForce GTX 650 LP 1GB」(型番:ZT-61008-10M) 実勢価格14,000円前後(2013年3月末現在) 製品情報(株式会社アスク) |
GeForce GTX 650のGPUコアは、ミドルレンジGPUの代表格GeForce GTX 660が採用する「GK106」の前世代となる「GK107」で、GeForce GT640と同じだ。CUDAコア数やメモリバス幅などのスペックは、GK107のフルスペックだったGeForce GT 640と同じになるが、搭載メモリは1,800MHz相当だったDDR3から5,000MHz相当のGDDR5にパワーアップ。さらにコアの動作クロックも900MHzから1,058MHzまで向上させられている。CPU内蔵グラフィックス機能と比べれば性能は十分高いものの、正直リファレンススペックでは、購入するメリットは少ないと言わざるを得ない位置づけになっている。そんな、GeForce GTX 650を搭載するものの、非常に使い勝手の良さそうなグラフィックスカードが、ZOTACから登場した「GeForce GTX 650 LP 1GB」(型番:ZT-61008-10M)だ。
ZOTAC製グラフィックスカードでお馴染みのショートサイズ基板を採用。VGAクーラーは2スロット厚になるが、カード長は約153.2mm(コネクター部含まず)と非常にコンパクト |
同製品はリファレンス準拠の従来カードで必須となるPCI-Express補助電源6ピン×1を省略。さらにロープロファイル仕様にも対応と、メーカー製やBTOマシンに採用されているブックタイプ型やMini-ITX自作定番のキューブ型といった小型のPCケースを使ったマシンで利用するのに最適な仕様になっている。
主なスペックはコアクロック1,071MHz、メモリクロック5,000MHzで、GDDR5 1GBメモリを実装している。TDPは64WでGeForce GT 640から1W引き下げられている。なお、コアクロックはリファレンスの1,058MHzから1,071MHzにオーバークロックされている。省スペースマシンでも、性能を重視したいユーザーには、うれしいポイントだろう。