エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.229
2013.04.26 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ここからは「GAMING Series」最大のウリであるネットワークチップKiller E2205(以下Killer)のパフォーマンスをチェックしていくことにしよう。今回は比較対象に、Intel 82579V(以下Intel)とRealtek RTL8111E(以下Realtek)をオンボードで搭載したマザーボードを用意し、CPU、メモリ、HDDなどの構成は同じにしてテストを行った。まずはネットワーク帯域をチェックする「JPerf 2.0.2」の結果を見ていこう。
安定性に定評のあるIntel 82579Vチップ。ハイエンドマザーボードを中心に採用されている | 蟹のマークでおなじみのRealtek RTL8111E。採用マザーボードも非常に多くデファクトスタンダードとも言えるチップだ |
Killer E2205の結果 |
Intel 82579Vの結果 |
Realtek RTL8111Eの結果 |
「JPerf 2.0.2」の帯域幅(kbits/sec) |
結果を確認すると、Killerが約450,000kbit/sec、IntelとRealtekが約330,000kbit/secで、約1.3倍と大きな差がついた。実際のゲーム環境では、インターネット速度などその他の要因も関係してくるが、ネットワークチップが帯域幅に与える影響が大きいことがわかる。
続いて「Sandra 2013:ネットワーク帯域」を使って、データ帯域幅とレイテンシを測定した。
データ帯域(MB/sec) |
データ レイテンシ(μs) |
データ帯域を確認すると、KillerがIntelより約10%、Realtekより約20%高速で最も高いスコアを計測。またレイテンシもRealtekとの比較で約半分、Intelチップとの比較でも約8割と短く、FPSのようなシビアなゲームではそのパフォーマンスが生きてくるだろう。
続いて、MSIおなじみのオーバークロック機能「OC Genie II」によるチューニングを試していくことにしよう。
「Control Center」を使えば、Windows上からでも設定可能 |
定格時のCPU-Z 1.63.0の結果。コア電圧は1.176V~1.184Vで変動している | 「OC Genie II」をオンにした場合。CPU倍率は42倍、コア電圧は1.232Vヘと上昇している |
「OC Genie II」をオンにすると、Core i7-3770Kのコアクロックは定格から+700MHz(TB時からは+300MHz)の4,200MHzへ。これに合わせてコア電圧も1.232Vへ上昇している。最近のハイエンド向けマザーボードでは、比較的小幅なオーバークロックだが、パフォーマンス以上に安定性が重要なゲーミングPCでは、この辺りがベストだと判断したのだろう。