エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.233
2013.05.15 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
ファームウェアの更新やモデルチェンジするごとに、アクセス速度を向上させてきた「Vertex 3」シリーズ。熟成されたOCZのファームウェアに加えて、鉄板コンビともいえるSandForce製SSDコントローラとIntel製20nm MLC NANDフラッシュメモリを採用する「Vertex 3.20」は、当然パフォーマンスにも大いに期待できそうだ。というわけで、ここからは各種ベンチマークソフトを使って、240GBモデル「VTX3-25SAT3-240G.20」の性能を確認していこう。
ベンチマークソフトは「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」、「CrystalDiskMark 3.0.2f」、「HD Tune Pro 5.50」、「ATTO Disk Benchmark 2.47」の4種類を使用。計測はシステム用のストレージを別に用意し、SSDにはデータを入れない状態で行なっている。なお、計測環境のOSには、普及は今ひとつだが最新となる「Windows 8」を使用。ただ、計測中に余計な読み書きが発生しないように、バックグラウンドで行なわれる「Windows Update」やウィルススキャンなどは無効にしている。
まずは、データを圧縮書き込みするSandForce製SSDコントローラの性能チェックに欠かせない圧縮率による転送速度の変化を「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」が備える「Compression Benchmark」を使って計測していこう。なお、通常の計測も行なっている。
「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」の「Compression Benchmark」結果 |
「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」のベンチ結果 |
SSDコントローラにSandForce「SF-2218」を採用している「Vertex3.20」は、当然圧縮率の影響が出ているが、読込は0%で432MB/sec、書込は312MB/secとまずまずの結果になっており、読み書きともに圧縮率での落ち込みはかなり少なくなっている。読込は400MB/sec、書込は300MB/secオーバーを維持しているので、画像やオーディオファイルなどのデータ圧縮が効きにくいファイルでも、十分高速なアクセスに期待できる。なお、通常のベンチマーク計測では、「4K-64Thrd」の読込が約45,000IOPSと公称値の35,000IOPSを大きく上回っているが、書込は7,000IOPSほど公称値に届かなかった。4Kランダムの速度は、ほかのベンチマークでもじっくりチェックしていこう。