ZALMAN「FX100」底面チェック

次に底面から詳細を見ていこう。「FX100」は独自の設計がなされているため、プレートで隠されたトップ面よりも、底面から眺める事で製品の概要が分かってくる。
　CPUクーラーを構成するのは、アルミニウム製放熱フィンと、ヒートパイプ、そして受熱ベースの3点。普通ならばこれに冷却ファンが加わるワケだが、「FX100」はファンレス仕様前提に設計されているため、冷却ファンは搭載されていない。

本体を底から眺めてみると、複数のヒートパイプが複雑に入り組んでいる様が確認できる。ちなみに搭載本数は10本とされているが、4方向から露出しているヒートパイプ本数を数えると、とても10本には見えない。これはどういう事だろうか

鏡面仕上げの受熱ベース部

受熱ベース部は「ミラーリングベース」と呼ばれる鏡面仕上げ。見た目の美しさに加え、腐食を防ぐニッケルメッキ処理が施されている。CPUに接触するベースプレートの寸法を測ると、縦32×横32mmの正方形だった。なおヒートパイプは上下2枚のプレートにサンドイッチされており、いわゆるダイレクトタッチ式は採用されていない。

受熱ベース部分はメッキ処理済み。ZALMANらしい美しい仕上がりが特徴だ

内部に隠れたツインタワーヒートシンク

四方向にレイアウトされた外周部のアルミニウム製放熱フィンの内側には、さらに2ブロックに平行レイアウトされたヒートシンクが隠されていた。露出部にZALMANのロゴがプレスされたそれは、サブヒートシンクで、左右にヒートパイプが貫通。受熱ベースから吸い上げられたCPUの熱を、補助的に冷却する仕事を任されている。

内部のサブヒートシンクのサイズは、実測約73×22mm。これをツインタワー式にレイアウトし、「FX100」の冷却能力を向上させる役割を果たしている