外せる部分をすべて取り払ってみよう

底面から「FX100」の内部をチェックし、おおよその構造が分かってきた。次にトップ面にネジ留されているプレートを外してみよう。

	グリルのようなハニカム構造の通気口プレートは、4本のプラスネジで固定されており、着脱が可能

プレートを外し、その露わになった内部を確認。先ほどの底面に比べ、受熱ベースや入り組んだヒートパイプがないだけに、ツインタワー式サブヒートシンクのレイアウトがさらによく分かるようになった。

サブヒートシンクの高さは、実測約92mm。これだけでも立派な（？）サイドフロー型CPUクーラーに見える

四隅のプラスチック製カバーを外す

次に気になるのは、四隅にあるカバーの存在。素材はプラスチック製だけに、直接的に冷却能力を左右するとは考えにくい。だが、これをすべて取り払う事で、外周部のヒートシンクやヒートパイプ構造の詳細が確認できるに違いない。

ヒートシンク四隅に装着されているプラスチック製カバー全てを取り外す

プラスチック製カバーは、縦方向にレイアウトされるヒートパイプにジョイント固定。ネジ等は使われておらず、簡単に取り外すことができた。なお横方向にレイアウトされたヒートパイプ末端処理の違いで、内部2種類のカバーが使われていた

剥き出しになったヒートシンク

四隅のプラスチック製カバーを取り外すと、「FX100」の全貌が明らかになった。ブラックパール風ニッケルメッキ処理が施されたヒートシンクは実に美しく、実にZALMANらしいCPUクーラーだ。
　ここまでチェックした内容を踏まえ、もう一度「FX100」の構造を整理しておくと、外周には4面独立したヒートシンク、さらに内部にはツインタワー式のサブヒートシンク、鏡面仕上げの受熱ベース、そして10本のヒートパイプで成り立っている。受熱ベース部に接触するヒートパイプの数を数えると、未だ謎は残るものの、これについては次のセッションで確認する。

受熱ベース部は中央ではなく、やや片側にオフセット。受熱ベースから外周のヒートシンクまでは実測約45mmの高さが設けられ、隣接するメモリスロットとの物理的干渉を避ける設計がなされている