エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.243
2013.06.18 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕/池西 樹
φ6mmヒートパイプは4本で構成される。いずれも銅製だが、放熱フィン同様TCC(Thermal Conductive Coating)仕上げが施され、放熱フィン同様のホワイトカラーが印象的だ。
受熱ベース部分に目を向けると、4本のヒートパイプはCPU直接触タイプのHDT(ヒートパイプ ダイレクト タッチ)式を採用。CPUと密着する部分のみTCCが削り取られるように銅が剥き出しになっていた。
CPUとの接触部分を非コーティングにする事で、ヒートパイプへの熱伝導効率が向上。よく眺めてみると、TCCコーティングは後から磨き工程で削られているようだ |
「ETS-T40-W」を特徴付けるホワイトLED内蔵ファンは、120mm口径(25mm厚)。発光ファンを得意とするENERMAXらしく、LEDはファンの中心に向けてサークルを描く「Cluster」タイプが搭載されている。
ベアリングはお馴染みのツイスターベアリングを採用。PWM機能を備え、最小回転数800rpmから最大2,200rpm間で可変する。さらに中心部には3段階の切り替えスイッチ「APS(Adjustable Peak Speed)control」を装備。システムや使用用途に合わせ、サイレントモード(800~1,500rpm)、パフォーマンスモード(800~1,800rpm)、ターボモード(800~2,200rpm)の可変値を任意選択できるようになっている。
今回の主役、「ETS-T40-W」には兄弟モデル「ETS-T40-BK(Black Twister)」がある。独自コーティングTCC(Thermal Conductive Coating)はブラックカラーで、熱抵抗値も「ETS-T40-W」同様0.085℃/Wを実現。唯一の違いは搭載ファンで、「T.B.APOLLISH-PWM」120mmが採用されている。ENERMAXが得意とする”LED発光マジック”は実に美しく、光は冷却ファンの中心部へ向けてサークルを描く。
「ETS-T40-BK(Black Twister)」市場想定売価税込5,980円 製品情報(株式会社クーラージャイアント)(株式会社リンクスインターナショナル) |
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「ETS-T40-W」とは搭載ファン違いの「ETS-T40-BK」。好みの問題だが、精悍なブラックも悪くない。なお冷却ファンスペックは、800~1,800rpm(33.26~75.98CFM、0.97~2.28mmH2O、16~21dBA)のPWM対応。モード切替スイッチは非搭載 |
マザーボードへの固定は既存の「ETS-T40」シリーズ同様。製品にはIntel/AMD用のバックプレート付ユニバーサルブラケットが採用されている。取り付け手順については以前お届けしたレビューに詳しいが、台座を構築した後に受熱ベース上部にプレート(プレッシャーマウント)両端のネジで固定する。組み込み易さはもちろんのこと、CPUと受熱ベースをしっかりと密着させる事ができるため、「ETS-T40-W」の冷却能力を十分に発揮できるようになっている。なおグリスはDow Corning製「TC-5121」が付属する。
バックプレート付ユニバーサルブラケット採用により、CPUとの確実な密着が可能。マザーボードへガッチリと固定することができる |