エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.245
2013.06.29 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
ここからは各種ベンチマークソフトを使用し、「N770GTX Twin Frozr 4S OC」のパフォーマンスを検証していく。先ほどの“OC Mode”と出荷時クロックに加え、MSI製のオーバークロックユーティリティAfterburner 2.3.1を使用したクロック調整によりリファレンススペックを再現。3パターンの計測を行うことにした。ただし“リファレンス仕様”のブーストクロックは1136.6MHz(リファレンス1,085MHz)までしか低下しなかったため、こちらは参考値としてとらえていただければ幸いだ。なお、テストに使用した環境は以下の表を参照のこと。
MSIの定番ユーティリティ「Afterburner 2.3.1」でリファレンスクロックに調整。3パターンの計測を行なっていく | |
コアベースクロックをリファレンスに調整したものの、ブーストクロックは通常より高い1136.6MHzまで上昇した。なお、アイドル時は省電力機能が働き、コアクロック135MHz、メモリクロック162MHzまで低下している |
まずは定番3Dベンチマークテスト「3DMark」を使用した計測からスタート。ハイエンドクラスのグラフィックスカードのため、テスト項目はDirectX 11の機能をフル活用した「Fire Strike」を選択。さらに最高レベルの負荷環境を想定し、「Fire Strike」の“Extreme”プリセットでも計測を行なった。
Fire Strike | |
Fire Strike“Extreme” |
“定格仕様”のブーストクロックが高めに動作していることもあり、出荷時とリファレンス想定クロック間ではあまり有意な差はついていない。しかしながら“OC Mode”では定格比で4~6%のスコア差が開き、オーバークロックの効果が十分確認できる。負荷の大きい“Extreme”プリセットでは影響が広がる傾向があるため、よりシビアなゲームでこそクロック調整の威力が発揮されるだろう。ツール設定一つで違いが現れるなら安いものだ。
次は「Fire Strike」同様、DirectX 11完全対応の3Dベンチマークソフト「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」によるパフォーマンスチェックだ。テッセレーションを駆使した最新の3D環境における挙動を確認するため、プリセット設定は最上位の“Extreme”を選択している。
Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0“Extreme” |
こちらはCPU性能も影響してか「Max FPS」と「Average FPS」では目立った差は開かず。ただし「Min FPS」の違いは目覚ましいものがあり、“OC Mode”では定格比70%アップとなる20FPS以上をマーク。高クロックになるほど、高負荷環境において性能が落ち込みにくいことがうかがえる。ゲームを実際にプレイする際にも重要な要素になるだろう。また、いずれもフルHD環境下ながら「Average FPS」で50FPS前後をマークするなど、重量級ゲームにおけるGTX 770カードのパフォーマンスに期待が持てる結果となった。