エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.246
2013.07.03 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
データストレージを格納するシャドウベイユニットは、多くのPCケースが採用するケージ式。フレキシブルなプラスチック製ケージ(トレイ)は2.5インチと3.5インチいずれも搭載できる排他仕様だ。変換マウンタを使わない限り、3.5インチHDDはこのスペース以外に取り付けができない。搭載可能数の4台は昨今のミドルタワーPCケースとしては、決して多い方ではないものの、「G7」は構成パーツ間のスペースをゆったり確保する設計をチョイスしている。
プラスチック製ケージの両サイドには、片面2本のピンがあらかじめ装着されており、3.5インチHDDをツールフリーで搭載可能。底面には2.5インチ固定用ネジ穴が確認できる | |
市場に出回るフレキシブルなケージよりも、素材は若干硬め。その分、HDDはガッチリ固定できるものの、いざ外す際には少々苦労する |
3.5インチ排他シャドウベイに加え、2.5インチ専用シャドウベイも装備されている。場所は3.5インチシャドウベイユニット天板面と底面の計2箇所。天板は側面片側2本のネジ留め、底面はSSD/HDDボトム部にある4箇所のネジ穴で固定する。
2.5インチ専用シャドウベイは2箇所。いずれもインターフェイス部は接地面に密着するため、特にSATA電源コネクタは、ケーブルの接続がストレートな末端のコネクタ以外使用できない |
「G7」はPCケーストップ部に2.5/3.5インチSATAドライブを簡単に装着することができる、「Dock EZ-Swapベイ」を装備している。単にSATAコネクタがむき出しになっているだけのもので、別段ロック機構もストレージを固定するガイドもない。非常に簡易的なものだが、そもそもこの手の装備は、手持ち資産の有効活用や、旧型SSDやHDDを手軽な外部ストレージとして使用している人に便利なギミック。USBフラッシュメモリでは扱いにくい大容量データにも、容易にアクセスできるというワケだ。
ミドルレンジPCケース顔負けのホットスワップベイも装備。ストレージ設置面は傾斜が設けられ、着脱のし易さが考慮されている。もちろん3.5インチHDDも装着可能 |
拡張スロットは一般的なミドルタワーPCケース同様、7段仕様。各々には四角形の穴が空けられ、通気性が確保されている。
拡張カードの固定は通常通りインチネジを使用。さらに側面から拡張スロット金具の折り返し部分を面で固定するサポート金具も装備され、ダブルロックにより確実な固定ができるよう工夫されている。
拡張スロット金具の折り返しを面で固定するサポート金具は、ネジ本で固定。なお拡張スロットは、使用する部分だけをくり抜いて使用するタイプ。この辺りにエントリークラスの片鱗が窺える |
PC構成パーツ中、最も大型な電源ユニットは例に漏れず、ボトムレイアウトが採用されている。設置面には電源ユニット内蔵冷却ファン用の通気口が設けられ、底面(外)には防塵フィルタもきちんと装備されていた。このように、エントリークラス価格帯とはいえ、ここまで1万円超えのミドルレンジクラスとの大きな設計上の違いは見当たらない。
外部に防塵フィルタが装備された、電源ユニット内蔵冷却ファン用の通気口。右隣のドライブベイ側には、任意で増設できる、120mm口径ファン用のマウントスペースも用意されている | |
各面2箇所の折り返しにより固定されている、防塵フィルタ。エントリークラスとはいえ、装備品も充実している |