エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.246
2013.07.03 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ここからは「G7」の冷却構造をチェックしてみよう。外観上の特徴であるフラットなフロントフェイスは、スマートかつクールだ。ただしメッシュ仕様のパネルに比べれば、通気性を懸念する人もいるだろう。「G7」では、フロント下部に外気の取り入れ口を設け、フロント吸気能力を補っている。
「G7」のエアフローレイアウト(オプション含む)。ひとつ注意しなければならないのは、フロントファンは矢印のように直線的に外気を取り込むことはできず、フロントパネル下部の開口部からの吸気になる |
「G7」はミドルタワーPCケースの中でも、比較的幅が狭い設計だけに、搭載できる最大口径は120mm止まり。フロント吸気ファンは1基が標準で搭載されている。さらに上段には任意で120mm口径ファン1基が増設可能。拡張スロットに対して、垂直に風を当てることができる。
フロント吸気120mm口径ファンは1基標準装備。前面には防塵用フィルタも装着され、ワンタッチ着脱タイプにより溜まった埃を簡単に除去することができる | |
さらに上段には120mm口径ファン×1基が増設可能。ファンのフレーム部分両サイドにツメが引っ掛けるだけのワンタッチ着脱式が採用されている |
トップ部はオプション扱いで、120mm口径ファンを1基増設することができる。増設は簡単で、こちらもフロントファン同様、ネジを使わずにワンタッチで固定できるようになっている。
両サイドのツメに引っ掛けるだけで、簡単にファンが固定できる。ただしこの部分はやや狭い上、ツメが硬いため、少々苦労する |
フロント吸気ファン同様、リアにも120mm口径排気ファンが標準搭載されている。特にサイドフロー型CPUクーラーをチョイスした場合、直線的なエアフローが構築できる事から、冷却ファンの効果が最も期待できる。
リア120mm口径ファンテーパーネジ固定。興味深いのは、ツイスト仕様のファンケーブルは、シャーシ上部のガイドに沿ってきちんと固定されていた。細かい点ながら、ミドルレンジクラスでもこの配慮は見られないだけに、「G7」のポイントは高い |
左サイドパネルの半分は、通気口仕様。この部分には、120mm口径ファンが最大2基搭載できる。そのレイアウトから、上段はCPUソケット周辺、下段は拡張カードへの直接冷却が想定され、システムの温度状況に応じて、増設すればいい。
冷却ファンの固定には、テーパーネジ等を使用。落ち着いたデザインが特徴の「G7」だが、LEDファンでドレスアップしても面白いだろう |
2.5/3.5インチシャドウベイと、電源ユニットの間に挟まれた底面に、120mm口径ファン1基が増設できる。一般的な使い方として、吸気レイアウトにすれば、直上にあるグラフィックスカードに向けて風を送り込む事ができる。この場合、グラフィックスカードのカバー面になる事から、VGAクーラー搭載ファンに向け、外気をどんどん送り込むといった使い方が想定できる。
ボトム部にも120mm口径ファン1基が搭載可能。ただし奥行の長い電源ユニットをマウントした場合、このスペースは使用できない |
フロントトップ右側に「TURBO」の文字があしらわれたボタンが用意されている。これはワンプッシュで回転数が上昇するファンコントローラーなのだ。ファンコントローラーとはいえ、ざっくりと2段階のみの切り替えである事から、正確には回転数切り替えスイッチといえば分かりやすい。
想像通りの装備品で、通常低回転で動作する冷却ファンを、プッシュひとつで高回転状態にしてくれる。負荷が掛かった構成パーツのクールダウン時等に便利な装備となるだろう。接続は4pinペリフェラルタイプで、2基同時に制御可能。
エントリークラスでファンコン付とは、なかなかお得な装備。いざという時の「カツ入れ」に重宝するはず。ちなみにワンプッシュで発光するギミックも備えている |
フロント下段とリアに各1基標準搭載される冷却ファンは、120×120×25mmのリブ有タイプ。インペラの表面はざらざらしたタイプで、形状はいたってオーソドックス。詳細スペックは開示されていないが、DC12V/2.2Wであることが分かる。
標準で搭載される120×120×25mmファンは「DFS122512L」。型番に「L」があることから、Low Noise type(静音仕様)タイプのようだ |