エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.255
2013.08.04 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ここからは「G-Master Hydro-Mini」標準構成のスペックをベースに、搭載されている各パーツと特徴をじっくり解説していこう。MicroATXを使ったBTOという概念を打ち破る、予想外の高密度構成に、ミドルタワーPC以上の魅力が感じられるのではないだろうか。
これが「G-Master Hydro-Mini」の内部。BTOに無縁の自作派でも、真似をしたくなる構成だ |
「G-Master Hydro-Mini」の最大の特徴はデュアル水冷ユニット。まず解説するのは、CPUに搭載されたAsetek「550LC」だ。兄貴分「G-Master Hydro」に採用されている同型のオールインワン水冷キットである「550LC」は、120mmファン対応のラジエターで構成されている。
なおラジエターを冷却する120mm口径ファンには、ENERMAXの「T.B.Silence PWM」シリーズに属する「UCTB12P」をマウント。シリーズ名からも分かる通りPWMに対応し、回転数500~1,500rpm、騒音値8~18dBA、風量26.51~71.25CFMのスペックで、MTBF100,00時間を実現する。
汎用オールインワン水冷クーラーのOEM元として知られるAsetek。世界中のユーザーがテスターとなり、Asetek製水冷の信頼性を実証してくれている |
なお肝心のCPUは、標準でIntel Core i7-4770がチョイスされ、カスタマイズにより上位のCore i7-4770Kをはじめ、下位のCore i5-4430まで全8モデルから選択できる。中には低消費電力65Wの「S」モデル、Core i7-4770SとCore i5-4570Sも確認できた。
マザーボードはASUSTeKブランドのTUFシリーズ「GRYPHON Z87」を採用。Intel Z87 Expressチップを搭載し、DIGI + Power Control Designを採用。さらにTUFブラックメタリックキャパシター、高品質チョーク、米国国防省軍用品基準準拠の高耐性部品をMOSFETに使用するなど、MicroATX高耐久モデルとして定評の1枚だ。多彩なカスタマイズが特徴のサイコムBTOだが、マザーボードだけは「GRYPHON Z87」決め打ちとなっている。
Intel製LANコントローラーを搭載している点もアピールポイントのひとつ。温度監視などを行う事ができるユーティリティソフト「Thermal Radar 2」も付属する |