エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.257
2013.08.10 更新
文:テクニカルライター・藤田忠
画像での確認が終わったところで、ここからは気になるパフォーマンスをベンチマークソフトでチェックしていこう。コントローラと採用NANDフラッシュの製造プロセスやメーカーは違うが、キャッシュや電圧レギュレータICチップといった構成はフラッグシップモデル「Vector」シリーズと同じ「Vertex 450」は、どこまで「Vector」に迫るのか気になるところだ。
計測に利用したベンチマークソフトは、「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」「CrystalDiskMark 3.0.2f」「HD Tune Pro 5.50」「ATTO Disk Benchmark 2.47」の4種類。テストはシステム用のストレージを別に用意し、SSDにはデータを書き込んでいない状態で行っている。また計測中に余計な読み書きと負荷が発生しないよう、バックグラウンドで実行される「Windows Update」やウィルススキャンなどは無効にし、ネットワークにも接続しない状態で計測を行っている。なおテスト環境の構成は以下のとおりだ。
「Everest 2」や「Barefoot 3」など、Indilinxコントローラは、読み書きするデータによって性能が変わらないのがウリだが、まずは「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」を使って、基本性能とデータ圧縮率での違いをチェックしていこう。
AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088総合ベンチマーク | |
AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088 Compression-Benchmark |
総合ベンチマークはシーケンシャル、ランダムともに優秀なスコアで、シーケンシャルはOCZフラッグシップモデル「Vector」の容量256GBモデル「VTR1-25SAT3-256G」に迫るスコアになっている。ランダムは、読込100,000 IOPS、書込95,000 IOPSの「Vector」に届かないが、IOPS換算で読込83,000 IOPS、書込80,000 IOPSをマーク。Compression-Benchmarkでの読み書き速度にもブレはなく、データ圧縮率の影響をまったく受けないことがわかる。
ただ、次のCompression-Benchmarkの結果のように、書込が極端に低下することが、10回の計測中3回起こった。データ圧縮率に関係なく発生したので、この辺は今後のファームウェアでの改善に期待したいところだ。
書込が低下した際のCompression-Benchmarkの結果 |