エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.258
2013.08.17 更新
文:GDM編集部 池西 樹/松枝 清顕
AMD Radeon HD 8990は、28nmプロセスで製造されたGraphics Core Next(GCN)アーキテクチャ採用のグラフィックスカード。1枚の基板にGPUをデュアル搭載させたシングルカード最速モデルだけに、パフォーマンスもさることながら、カードサイズがとにかく長い。PCケースを選びそうな長モノHD 8990の全長は実測約300mmだが、大柄なCooler Master「CM Storm Trooper」は公称322mmまでのグラフィックスカードが搭載可能。見事にきっちり収められていた。
AMD Radeon HD 8990の背面を見ると、1枚の基板に2基のGPUが実装されている事がわかる。しかしながら久々に見るロングタイプのグラフィックスカードだ | |
大型PCケースの横スペース、ほぼすべてを占有するグラフィックスカードはなかなかの壮観。いかにもハイエンドゲーマー向けBTOだ |
ここからは「PASSANT Ex DeVIL GaMERz FX」の冷却ファンを全てチェックしてみたい。ベースとなるPCケース「CM Storm Trooper」はXL-ATX対応の大型モデル。その利点を生かした複数の冷却ファン搭載スペースにより、ハイエンドBTOに相応しい効率的なエアフローレイアウトを実現している。
「PASSANT Ex DeVIL GaMERz FX」の冷却ファンレイアウト。この他に、左サイドパネル部には120mm口径ファン2基が増設搭載されている |
冒頭でも紹介した、240mmサイズラジエターを採用のオールインワン水冷ユニットCooler Master「Seidon 240M」(型番:RL-S24M-24PK-J1)はもちろんこのモデルの標準搭載品。市場ではPCケースを選ばない120mmサイズラジエターの水冷ユニットが圧倒的に多いワケだが、冷却能力を大きく左右するラジエターは当然大型が有利。大柄な「CM Storm Trooper」のトップスペースを生かし、「Seidon 240M」をきれいに収める事ができている。発熱の高いAMD「FX-9590」を高いレベルで冷却してくれる頼もしい存在だ。ちなみに搭載される120mm口径ファンのスペックは、600~2,400rpm±10%(PWM)、19.17~86.15CFM±10%、19~40dBA、0.31~4.16mmH2O±10%。
なお「CM Storm Trooper」のCPUクーラー有効搭載スペース(高さ)は公称186mm。ポンプ一体型ウォーターヘッドが薄型である事から、CPUソケット周辺には広い空きスペースが確保されている。
水冷ユニットもCooler Master製だけに、「CM Storm Trooper」との相性も良好。240mmサイズラジエターの「Seidon 240M」も余裕をもってマウントできている。またPCケースのトップ部にはデザインされた通気口が設けられている |