エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.260
2013.08.22 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
空冷CPUクーラーのラインナップを見れば分かる通り、ラウンド形状のフィンは、ZALMANが得意とするスタイルだ。ラジエター(水冷だけにヒートシンクとは呼ばない)の構成は、「Outer Radiator」と「Inner Radiator」の2ブロック。フィン1枚を”小片化”させる事で各々の負担を軽減させ、その分能力を最大限に発揮させている。さらに円形スタイルにより、熱を効率よく拡散し、滞留を抑える効果も期待できるというワケだ。このように「Reserator3 MAX」は水冷クーラーでありながら、空冷クーラーの技術を応用した製品であることが分かる。
株式会社アスクの製品情報では「新開発の円形型高性能ラジエーター」と紹介されている、ラジエター構造。「Outer Radiator」と「Inner Radiator」の2ブロックで構成されている | |
冷却ファンを取り外し、トップ部からラジエターの構造をチェック。素材は純銅製ながら、ブラックニッケルメッキ処理が施され、ZALMAN空冷上位モデル同様のクオリティが確保されている |
放熱フィン内部にぐるりとレイアウトされた銅製パイプ。ラウンド形状レイアウトの利点を生かし、冷却液の水路となる1本の銅製パイプを内部循環させることで、4倍の冷却効果が発揮できるとされている。これが「Quadro cooling path」だ。
「Quadro cooling path」はラウンド形状放熱フィンを2往復させる事で、暖められた冷却液をクールダウン。冷やされた状態で、サイドウォーターブロックへ移動していく |
冷却液にも特徴がある。世界初採用を謳う「ナノ流体冷媒」は一般的なクーラント液とは違い、ナノ(10億分の1)物質を冷却液に含有。冷却性能を最大限に発揮する事ができるという。
冷却能力を最大限に引き出すためのひと工夫が「ナノ流体冷媒」。効果のほどは未知数ながら新しい試みだ |
冷却ファンはオープンフレームタイプが搭載されている。BlueLEDが内蔵された120mm口径で、ベアリング方式はロングライフベアリングを採用。1,000~2,200rpm±10%の回転数で、騒音値は18.9~36.7dBA±10%のPWMに対応する。なお実際の運用でその必要はないが、ネジ固定により取り外しができる。
冷却ファンは120mm口径25mm厚のオープンフレームタイプ。BlueLEDを内蔵し、コネクタは4pinでPWMに対応する | |
3本のネジで固定された、着脱可能な冷却ファンユニット。スケルトンタイプのインペラは、直径約110mmほど。中心部は直径約43mm程度で、ベース部分の鉄板にネジ穴が用意されている |