エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.263
2013.09.06 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
MSI「N760GTX HAWK」 実勢売価税込39,800円前後 製品情報(エムエスアイコンピュータージャパン株式会社) |
前世代で人気の高かったGeForce GTX 660 Tiの後継モデルということもあり、GTX 760は現行の定番モデル候補として登場時から注目を集めた。解禁後に店頭に並んだ製品もオリジナルクーラーを搭載するオーバークロックモデルがほとんどで、激戦区に相応しい魅力的な顔ぶれになっている。
その中でMSI「N760GTX HAWK」の際立つトピックは、やはり「OC Certified」に準拠する強力なオーバークロック性能だろう。そもそも「OC Certified」とは、オーバークロック向けのマザーボードから導入が始まったMSI独自の新基準。その心は、“きわめて高度なオーバークロックパフォーマンス”と“極冷にも配慮した基板設計”、“強化された電源回路”といったハイレベルな要件を満たしていることをMSIが保証するというもの。こう聞くとオーバークロックをしないユーザーには縁のない話のようだが、高負荷時でも安定して動作する耐久性と信頼性の高さは得難いメリットだ。45℃の高温環境における24時間連続のバーンインテストをクリアするタフネスをもっており、長期間に渡って安心して使い倒せるだろう。
オーバークロックに特化した堅牢設計がウリのMSI「N760GTX HAWK」。おなじみ軍事規格相当の「ミリタリークラス4コンポーネント」や新基準「OC Certified」をサポートする、ミドルレンジに現れた異端モデルだ | |
MSI製品では“中の上”ランクにあたる「HAWK」シリーズの新モデル。「バイオハザード6」のダウンロードクーポンも付属した、お得なパッケージだ |
また、「OC Certified」といういわばオーバークロック性能の“お墨付き”も魅力的ながら、実際に搭載される機能もかなり豪勢なものが盛り込まれている。標準用に加えてオーバークロック用のBIOS切り替えに対応した「ツインBIOS」や、GPUコア6フェーズ+メモリ4フェーズの強力な電源回路、そして搭載コンポーネントは軍事規格をクリアした「ミリタリークラス4コンポーネント」で構成されているといった具合だ。
それによりスペックも出荷時からリファレンスより大きく引き上げられ、コアベースクロック1,111MHz(リファレンス980MHz)、ブーストクロック1,176MHz(リファレンス1,033MHz)へとチューニングが施されている。そしてそれらのパフォーマンスアップやオーバークロックによる負荷を支えるため、クーラーにはオリジナルの新型モデル「Twin Frozr 4 Advanced」を搭載。100mm径のプロペラブレードファン2基と8mm径ヒートパイプ、銅製ベースのヒートシンクを組み合わせるおなじみの構成ながら、新設計のディフレクターを内蔵し冷却効率増大を狙っている。事実リファレンスモデルに比べ、GPU温度を10℃、騒音値を12.48dBにそれぞれ抑制。「N760GTX HAWK」は、全方位で魅力的なパッケージに仕上がっている。