OCもおまかせな「N760GTX HAWK」、そのポテンシャルやいかに

さて、観察を終えたところで、ここからは「N760GTX HAWK」に火を入れてベンチマークテストによるパフォーマンスレベルを検証していこう。もちろん「OC Certified」バッジのついたOC特化モデルということで、比較対象には「Afterburner 2.3.1」を使用してオーバークロックを施した“OCバージョン”を用意。出荷時のクロックと2本立てで動作を比較していく。なお、普段ならリファレンス仕様にダウンクロックしたバージョンを用意したいところ、Afterburnerの設定項目では定格クロックまで下げることができなかったため、今回は残念ながら比較を見送ることになった。

「Afterburner 2.3.1」を使用してオーバークロック。OC用の「LN2 BIOS」にスイッチすることで、「Power Limit」が185％までアップしている ※BIOS更新による「Power limit」設定値について・・・アンロック時185％については、テスト機のサンプルBIOS（Ver.1.11）のものであり、更新BIOS（Ver.1.12）からは最大値が111％に抑えられています（2013年1月17日追記）
コアベースクロック1,180MHz、メモリクロックが6,508MHzまで向上。高負荷時にはブーストクロック1,319MHzで動作している

そしてAfterburnerによるオーバークロックでは、あくまで常用を想定しファン回転数が60％を上回らない範囲でのクロック調整を行った。それ以上になると耳に届く騒音が目立って大きくなるためだが、それでもリファレンス比でコアベースクロックが＋200MHzの1,180MHz、メモリクロックが＋500MHzの6,508MHz（データレート/実クロック1,627MHz）、ブーストクロックは＋286MHzとなる1,319MHzへとアップした。いささか“ゆるめ”のチューニングではあるものの、サクッとパフォーマンスアップを見せてくれるのはさすがと言ったところだ。なお、テストに使用した環境は以下の表を参照のこと。ちなみに今回は機材の関係上Sandy Bridge世代のCPUを使用しているため、残念ながらPCI-Express 3.0（Gen3）のパフォーマンスを生かしきれていない。「N760GTX HAWK」はじめ、Gen3対応の現行グラフィックスカードをフル活用したい場合は、パーツ構成の世代交代も合わせて必要になってくるだろう。

出荷時の動作クロックを「GPU－Z 0.7.2」でチェック。高負荷時には公称の1,176MHzを上回る1,254MHzで動作。逆にアイドル時には省電力モードが働いて、クロックが低下している