エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.268
2013.09.28 更新
文:GDM編集部 池西 樹
続いてライトゲーム代表として「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」ベンチマークの結果を確認しておこう。品質設定のプリセットは“標準品質”と“最高品質”にセット、解像度はこちらも1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを計測している。
ドラゴンクエストXベンチマーク:“標準品質” | |
ドラゴンクエストXベンチマーク:“最高品質” |
解像度が1,280×720ドットなら、品質設定に関係なく“快適”を獲得。1,920×1,080ドットでも“普通”を維持するなど、オンボードグラフィックスでも十分なパフォーマンスを実現している。オーバークロックの効果もすべての条件で発揮されており、パフォーマンスや画質設定を向上させたい場合には積極的に利用したい。
オーバークロックに合わせて消費電力が大幅に増加してしまうのであれば、オンボードグラフィックスのメリットが失われてしまう。そこで最後に消費電力への影響がどの程度あるのか確認しておこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、高負荷時は「3DMark v1.1.0 Cloud Gate」実行時で最も高い値とした。
アイドル時と高負荷時の消費電力(W) |
アイドル時の消費電力は、AMDの省電力機構Cool’n’Quietが効果的に働き、定格との違いはほとんどない。また倍率変更のみのライトなチューニングであることが幸いして、高負荷時でも消費電力の増加は7.9Wと微増に留まった。この程度であれば個体差に収まる範囲内で、CPUクーラーや電源ユニットへの影響を考える必要はないだろう。いずれにせよ、フラグシップAPUで構築したシステムでも、消費電力は150W未満に収まっており、Socket FM2/FM2+プラットフォームは常時起動やセカンドPCにも有効であることがわかる。
Intel 8シリーズでは、GIGABYTEを始め多数のメーカーがオンボードサウンドに着目しており、高音質を謳うマザーボードが数多くリリースされている。一方、AMDプラットフォームでの普及具合は夜明け前と言った印象で、悔しい思いをしている人は少なくないだろう。そんなユーザーにとって、交換可能なオペアンプやオーディオ機器に合わせて増幅率を調整できる「Gain Boost」、さらにUSB-DAC専用「USB DAC-UP」ポートなど、こだわりのサウンド回路を備えた「G1.Sniper A88X」はまさに待望の製品と言える。
さらにSocket FM2+採用による将来性の高さも見逃せないポイントだ。「Ultra Durable(TM) 4 Plus」準拠による高品質設計により、耐久性や安定性にも不安はなく、低コストで長期間使えるマザーボードを選択したいというニーズにもマッチする。これからSocket FM2/FM2+でPCを構築するなら、ゲーム用途に限らずオススメできる、バランスの良い秀作マザーボードといえるだろう。