エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.273
2013.10.26 更新
文:GDM編集部 池西 樹
プリセットチューニングの動作を確認したところで、ここからはベンチマークソフトを使い、性能への影響をチェックしていくことにしよう。まずは総合ベンチマーク代表として「PCMark 7 v1.4.0」にて測定を行った。
PCMark 7 v1.4.0 |
オーバークロック向けプリセットでは、CPUクロックに合わせて綺麗にスコアが向上。特に4.50GHz動作の「エクストリーム」では、定格から約11%と大幅にスコアが上がり、標準的な用途でもオーバークロックの恩恵があることがわかる。また800MHzで固定される「省電力」では、定格の約半分までパフォーマンスが低下しており、処理によっては不満を感じる場面も出てくるだろう。
続いて、MAXSONがリリースしているレンダリング向けベンチマーク最新版「CINEBENCH R15」を使い、CPU性能を確認していこう。ちなみにプリセットは、シングルコアとマルチコアの2種類で測定している。
CINEBENCH R15 |
シングルコアテストでは、定格でもTurbo Boost機能で3.90GHzまでクロックが向上するため、スコアの伸びは最大約11%とやや低調。一方、マルチコアテストでは、最大約20%までスコアが向上する良好な結果。マルチスレッドアプリケーションでパフォーマンス不足を感じるなら、まずはプリセットオーバークロックを試してみるといいだろう。
また省電力時はシングルコア、マルチコアとも約1/5までパフォーマンスが低下し、常用するには少々厳しい結果。「省電力」と他のプリセットは、再起動なしで切り替えられるため、用途に合わせてフレキシブルに運用する必要がある。
次は3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」を使いグラフィックス性能を確認しておこう。プリセットはDirectX 11の機能をフルに活用する「Fire Strike」を選択した。
3DMark:FireStrike |
もともとGPU性能が重要なベンチマークということもあり、オーバークロック効果は限定的。省電力プリセットによるパフォーマンスの落ち込みも約5%と小さく、ゲームによっては十分なパフォーマンスが期待できる。