エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.278
2013.11.11 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ベンチマークテストでは、CPU、GPUとも申し分のない性能を発揮してくれた「PASSANT i7AZ8N78-X」だが、駆動中の消費電力はやはり気になるところ。そこでベンチマーク実行中の消費電力について確認しておこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、「OCCT 4.4.0」と「3DMark」は、テスト実行中で最も高い値とした。
消費電力(単位W) |
グラフィックスカードへの負荷が少ないアイドル時や「OCCT 4.4.0」実行時は、いずれも標準的な消費電力。ただし、グラフィックスカードへの負荷が上がる「3DMark」では、626.3Wと強烈な数値を叩き出す。このクラスの消費電力が長時間続く場合、PCケースや電源ユニット、冷却ファンなどの選択はとても難しくなる。自作に自信がない人にとって、安定動作が保証される完成型PC(BTO)のチョイスは、まさに最良の選択といえるだろう。
続いて安定動作の指標となる冷却性能をCPU温度からチェックしていくことにしよう。なお負荷ソフトには「OCCT 4.4.0」を使い、「CPU:OCCT」テストを1時間実行。CPU温度およびラジエター搭載120mmファンの回転数を測定した。
CPU温度(℃)/検証室内温度26.5℃ | |
ラジエターファン回転数(rpm) |
CPU温度をみると、アイドル時(起動後30分間放置)で34℃、100%負荷時でも63℃と問題なし。またラジエターファンの回転数を確認すると、高負荷時でも1,456rpmまでしか上がらず、ファンの音が気になることはなかった。
続いてGALAXY「GF PGTX780/3GD5/SI」に搭載された、オリジナルクーラーの性能を確認しておこう。検証では最も消費電力が大きかった「3DMark」を約1時間ループ実行して測定を行っている。
GPUコア温度(℃)/検証室内温度26.5℃ | |
VGAクーラーファン回転数(rpm) |
TDP250WのGeForce GTX 780をデュアルで搭載する過酷な環境だが、GPUの温度は最高81℃までしか上がらず、GALAXYのオリジナルクーラーの性能は必要十分。ファンの回転数もアイドル時で1,210rpm、高負荷時で2,017rpmと標準的な範囲に収まっており、テスト中に騒音に閉口することはなかった。
Intel Core i7-4770とNVIDIA GeForce GTX 780のSLIが織りなすパフォーマンスは、まさに圧巻の一言。3D MarkやUnigine Heavenだけでなく、実際のゲームに即したベンチマーク結果も極めて高く、重量級ゲームとされる「バトルフィールド 4」でも高解像度・高画質動作が約束されているのは、PCゲーム派には嬉しいところだ。
NVIDIA GeForce GTX 780のSLI構成によるパフォーマンスは圧巻。最新3Dゲームでも快適なゲームプレイを約束する |
確かに高負荷時の消費電力は強烈だが、Cooler Masterの「CM 690 III」と「Seidon 120XL」、そしてGALAXYのオリジナルクーラーのお陰で冷却性能も不安なし。ハイパフォーマンスかつ安定したゲーム環境を提供してくれる。文中でも触れた通り、ハイエンド構成のPCを長時間安定するように調整するのはなかなか骨の折れる作業だ。それならば、安定動作が保証され、手軽にハイエンド環境を手に入れることができるBTOを購入して、ゲームを楽しむのもアリだろう。