エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.280
2013.11.18 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
「LIQTECH 120X」の概要を把握したところで、ここからは実機を手に、TDP300Wを実現する構成部品の細部をポイント毎にチェックしていこう。
先日検証記事をお届けしたAntec「Kuhler H2O 1250」のような例外はあるものの、オールインワン水冷ユニットのほとんどに、ポンプ一体型ウォーターブロックが採用されている。このスタイルの強みは、ポンプの小型化によりウォーターブロック本体がコンパクトに設計できるというメリット。最近ではラジエターの取り付け場所さえ確保できれば、Mini-ITXのような省スペースPCケースにも搭載できるため、とりわけCPUクーラー搭載スペースが限られる小型PCユーザーからの注目は高くなっている。
「LIQTECH 120X」のポンプ一体型ウォーターブロックは、ヘッドカバー部にアルミニウム素材を採用。放熱フィン形状にする事で、”それらしい雰囲気”が醸し出されている。中央部にはENERMAXのロゴマークがあり、中央部にはBlueLEDが内蔵されている。またベースプレート部は熱伝導率の高い銅製で、この裏側に特許取得「SCT」(Shunt Channel Technology)の秘密が隠されている。
水冷ユニットの冷却サイクルで、クーラーント液を冷やす役割を担うのがラジエターだ。多くのオールインワン水冷ユニットでは、自動車やエアコン室外機等にみられる、波打つ形状の「ルーバーフィン」タイプが採用されている。だが「LIQTECH 120X」ではサイドフロー型CPUクーラーのヒートシンクに似た、フラットなフィンタイプが採用されている。これについては、「従来製品に比べ、120%増のシームレスな接触面積を提供し、放熱速度を増加」できるとしている。