エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.284
2013.11.28 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
最後は、OCCT 4.4.0 PowerSupplyTes実行中の「KRPW-FL600W/92+」のボディ温度だ。PCケースは、Corsairの静音ケース「330R」を使用し、フロントに搭載されている14cmファンのみを動作させている。温度は非接触温度計を利用し、ボディ上面部を計測している。なお、PCケースの側面パネルは計測時のみ開けている。
電源温度 ※室温26.4℃ |
温度を計測した上面部は、内部の大型ヒートシンクと直接接触していないので、参考程度にとどめてほしいが、高負荷時でも37.1℃と、まったく気にならない温度になっている。室温が上がる夏場は、さすがに40℃オーバーになりそうだが、長時間のファンレス運用も安心してできるだろう。
静音化PCの最後の壁を簡単に乗り越えられる「KRPW-FL600W/92+」は、ブレの少ない安定した出力に、長時間運用も安心の発熱量と魅力十分の一品といえるだろう。だた、搭載するPC構成を考え始めると、すべての構成にオススメとはいえない。
正直、静音化を目指して低消費電力CPUとGPU内蔵GPUの構成では、600Wは大容量過ぎる。さらに静音化時はPCケースも小型にしたいところだが、「KRPW-FL600W/92+」は本体のみで190mm、ケーブルの取り回し分などを考えると230~250mm程度のスペースが必要になるため、どうしてもミドルタワークラスになってしまう。この辺を踏まえて構成を考えると、「KRPW-FL600W/92+」に最適なPC構成はハイエンドやハイミドルGPU採用のグラフィックスカードを搭載したゲーミングPCが最適かもしれない。ただし、長時間プレイ時も静かなゲーミングPCを組むとなると、CPUとGPUクーラーの静音化も必要に・・・。そうなるとCPUに限らず、GPUやマザーボード発熱部の水冷化が可能なカスタム水冷の導入も視野に入れる必要はあるかもしれない。
この冬のボーナスを思いっきり使って、「KRPW-FL600W/92+」とカスタム水冷を導入したハイスペックな静音PCの自作にチャレンジしてみる!?