エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.286
2013.12.12 更新
文:GDM編集部 池西 樹
さて、ここからは「Z87 Killer」を起動させ、その挙動を確認していくことにしよう。検証用CPUには倍率ロックフリーの最上位モデルCore i7-4770Kを用意し、セッションの後半ではライトなオーバークロックにも挑戦している。なおテスト環境については以下の通り。
「F-Stream」ユーティリティでシステム情報を確認したところ。CPUはCore i7-4770Kで、CPUクーラーにはサイズ「虎徹」を実装させた | |
「デバイス マネージャー」で主要項目をチェック。ネットワーク アダプターには「Killer e2200」の文字が確認できる |
まずは「Z87 Killer」の製品名の由来にもなった、ゲーミング向けネットワークチップQualcomm Atheros「Killer E2200」(以下:Killer E2200)のパフォーマンスを「JPerf 2.0.2」と「Sandra 2014」を使い、検証していくことにしよう。今回は比較対象に、Intel I217Vを搭載するASRock「Z87 Extreme6」と、Realtek RTL8111Eを搭載するASRock「B75M」を用意。前者はまったく同じ環境を、後者はCore i7-3770Kと8GBメモリを搭載した状態でテストを実施している。
「Z87 Killer」の「JPerf 2.0.2」スコア | 「Z87 Extreme6」の「JPerf 2.0.2」スコア |
「B75M」の「JPerf 2.0.2」スコア | |
「JPerf 2.0.2」の帯域幅スコアの平均値(bits/sec) |
「JPerf 2.0.2」の結果は、「Z87 Extreme6」比で約1.5倍、「B75M」比でも約1.4倍と「Z87 Killer」の圧勝。多くのマザーボードで標準装備される、IntelやRealtekチップとは一線を画す帯域幅を備えていることがわかる。大量のデータ通信が行われるオンラインゲームや、ブラウザやFTPを使ったファイル転送で、快適なレスポンスが期待できる。
データ帯域(MB/sec) | |
データ レイテンシ(μs) |
続いて「Sandra 2013:ネットワーク帯域」の結果を確認していこう。「JPerf 2.0.2」に比べると帯域幅の差は小さくなるが、「Z87 Killer」が最も優秀なスコア。またレイテンシについては、特に遅延が大きいRealtekチップとの比較で、約半分まで短縮できている点に注目したい。オンラインゲームのラグに悩まされているなら、「Z87 Killer」に変更するだけで、大幅に改善される可能性がある。