エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.287
2013.12.18 更新
文:GDM編集部 池西 樹
最後に定番の3Dベンチマークテスト「3DMark」を使用し、ゲームプレイを想定した負荷環境を再現する。設定は最も負荷の大きい「Fire Strike」の“Extreme”プリセットを選択し、計測を行った。
3DMark:Fire Strikeによる電圧の変化 | |
3DMark:Fire Strikeによる各電圧の最大/最小/平均値 | |
3DMark:Fire Strike実行時の消費電力推移(W) |
これまでのストレステストと違い、消費電力は100Wから350Wの間を大きく変動しているが、出力の傾向はこれまでと同様。このことから、出力が大きく変わる環境でも安定した動作が期待できる。またこれまでの経験上、「コイル鳴き」が発生しやすいテストということで、音にも注意を払っていたが、耳障りな高周波ノイズが聞こえてくることはなかった。
今回の検証中、一度もファンが回転することがなかった「RM850」。「コイル鳴き」が発生することもなく、終始静かに淡々と仕事をこなしてくれる姿はまさに“安心”の一言。文中でも触れた通り、シングルGPU環境では、最高峰のシステムでテストしていることから、かなりハイエンドまたは室温の高い状況でなければ、ファンレス電源としても十二分に役割を果たしてくれるだろう。
シングルGPU最高クラスの環境でもファンレス駆動が可能な「RM850」。冷却ファンという保険もアリ、静音性と信頼性を重視するなら最適な1台だ |
また奥行の180mmがやや長すぎるという場合は、650W以下のモデルをオススメしたい。こちらは、ファン口径を維持したまま160mmに抑えられ、MicroATXやMini-ITXケースなど、より幅広いケースに対応する。しなやかで取り回しが容易なフラットケーブルの採用や必要十分なコネクタ数、CORSAIR Linkによるモニタリング機能など、CORSAIRらしい使い手への配慮もこれまで通り。細部まで心配りされた「RM」シリーズは、まさに良質な電源ユニットと言っていいだろう。