エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.288
2013.12.21 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
まずは「ARC Mini R2」の全体像を把握しておこう。Fractal DesignのPCケースと言えば、奇をてらわないシンプルな外観デザインが印象的で、スタイルとしては一般的に「密閉型」というイメージが強いかもしれない。その実、国内正規代理店である株式会社アスクの取り扱い一覧を見ると、現在国内市場で入手できるモデルは、「ARC Mini R2」のような通気性を考慮したメッシュ仕様の「高エアフローモデル」と、いかにも静音重視の「密閉型」が半々といった具合だ。ちなみに今回の主役「ARC Mini R2」は、今年4月に国内市場デビューを果たしたATXミドルタワー「ARC Midi R2」の弟分の位置付けで、外観スタイルはもとより、内部設計もほぼ同様のコンセプトが引き継がれている。
フロントパネルは、上部の5.25インチオープンベイを除き、通気性が考慮されたメッシュ仕様だ。フロント吸気用には120mm口径ファン×2基の搭載スペースが用意され、そのうち1基は標準搭載されている。MicroATXは一般的ミドルタワーPCケースに比べ、その多くは内部容積が狭い。通気性や冷却性能で不利なイメージだが、効率の良いエアフローを確保するために、「ARC Mini R2」では密閉ではなく「開放」を選択した。
フロントトップパネル部を見ると、センター部のPowerスイッチを中心にI/Oポートが左右にレイアウトされている。正面左から、Resetスイッチ、マイク×1、ヘッドフォン×1、USB3.0×2と並び、最右部にはスライドスイッチ式のファンコントローラーを装備。最大3台の冷却ファンの回転数を制御する事ができる。
床置き使用を考慮し、Powerスイッチを含むフロントI/Oはフロントトップ部に用意。なお、Powerスイッチは通電時、Blueに発光する |
一度設置してしまうと、なかなか目に触れることがなくなるリア部。最上部には水冷ホース用穴×2があり、その下には120mm口径排気ファンを搭載。さらにマザーボードのバックパネルI/Oが並び、その下には横レイアウトの拡張スロット×4、縦レイアウトの拡張スロット×1がレイアウトされる。なお最下段は電源ユニット搭載スペースが用意されている。
同色に塗られたリア部。拡張スロット金具は通気孔仕様で、Fractal Designのアイデンティティである白塗装は、ここでも健在 |