エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.292
2013.12.31 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ここからは「N760 2GD5/OC ITX」を実際に動作させ、コンパクトサイズに秘められたその実力をチェックしていくことにしよう。ちなみに検証にあたっては、「Gaming App:Silent Mode」を使い定格クロックを再現。出荷時のカスタマイズクロックと比較して、そのアドバンテージについても確認をしている。なおテスト環境の詳細は以下の通り。
検証に使用したマザーボードは、「GAMING Series」初のMini-ITXマザーボード「Z87I GAMING AC」。当然ながら基板サイズはぴったりで、「N760 2GD5/OC ITX」とのマッチングは最高だ |
まずは「N760 2GD5/OC ITX」に搭載される、オリジナルVGAクーラーの性能から検証を進めていく。エアフローの多いラジアルファンと、静音性に優れるアキシャルファンの長所を併せ持つという、MSI自慢の「RADIXファン」はどのような挙動を見せてくれるのだろうか。なお測定にはGPUの温度が最も高くなる「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」を使い、騒音値の計測ポイントは、グラフィックスカードのバックパネルから30cm離れた位置で、バラック状態にて測定している。
ノイズレベル(dBA)/室内ノイズ32.1dBA | |
ファンの回転数(rpm) |
ファンの回転数は「Gaming App:Silent Mode」(以降:定格)で最高1,020rpm(約31%)、「N760 2GD5/OC ITX」標準設定(以降:OC)でも1,290rpm(約36%)までしか上がらず余力は十分。騒音値はそれぞれ34.1dBAと37.2dBAで、OCの方が若干上がるものの、バラック状態でも聞こえてくる音量は変わらない。あくまで主観ながら、ケースに収納してしまえばその違いを感じることはないだろう。
GPUコア温度(℃)/室温23.4℃ |
またオーバークロック仕様ということで、当初心配していた冷却性能はアイドル時37℃、高負荷時でも70℃前後までしか上がらず非常に優秀。これならば、暑い夏場を迎えても冷却性能が不足することはなく、静音かつ安定した環境でゲームを楽しむことができるはずだ。
続いて、ベンチマークソフトを使ったパフォーマンス検証に移ることにしよう。まずは定番3Dベンチマークソフト「3DMark」の計測から。プリセット設定は、DirectX 11対応の「Fire Strike」と、より負荷の高い「Fire Strike:Extreme」の2つを選択。定格とOCのパフォーマンスの違いを中心にチェックしていこう。
Fire Strike | |
Fire Strike:Extreme |
定格とOCを比較すると、「Fire Strike」で約6%、「Fire Strike:Extreme」で約5%パフォーマンスが向上。GPUのみの比較的ライトなオーバークロックだが、その効果は確実に威力を発揮している。