エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.292
2013.12.31 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ゲーム向けベンチマークの最後を飾るのは、カプコンの人気ホラーアクション「バイオハザード6」。NVIDIA製グラフィックスカードにバンドルされることも多いゲームだけに、そのスコアは気になるところ。なお、品質設定は最高品質に設定し、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2種類を選択した。
バイオハザード6ベンチマーク |
こちらも解像度に関係なく、とても快適な動作が保証される“Sランク”を獲得。高画質・高解像度な設定でもゲームを楽しむことができる。またチューニングの効果も約5%としっかりと発揮されているのも嬉しいところ。ここまでの結果を見る限り、コンパクトさだけでなく、パフォーマンスを重視するユーザーニーズにもしっかりと応えてくれるだろう。
最後にベンチマーク実行中における消費電力について確認しておこう。測定は最も消費電力の大きかった「3DMark」実行時における最高値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最小値をアイドル時に設定して、ワットチェッカーを使い計測を行った。
消費電力(W) |
アイドル時は省電力機構が有効に働くため、ほとんど違いはなし。高負荷時でも11.5W増と違いは軽微で、電源やシステムへの影響を考慮する必要はなさそうだ。冷却性能にも余裕があることから、出荷時の設定で、パフォーマンスを最大限に生かしたシステムを構築して欲しい。
TDP170WとされるNVIDIA GeForce GTX 760を効率よく冷却するため、冷却ファンを新たに設計するなど、MSIの技術の粋を集めて開発されたショートサイズグラフィックスカード「N760 2GD5/OC ITX」。今回の検証結果を見る限り、静音性・パフォーマンスとも申し分なく、その目論見は完全に成功したと言っていいだろう。さらに冷却と基板保護を兼ねた金属製バックプレートや、配線を容易にする8pin×1の電源コネクタなど、ユーザービリティへの配慮も忘れておらず、MSIらしい心配りが見られる点も嬉しい改良だ。
「Gaming Series」の名に恥じないパフォーマンスを発揮する「N760 2GD5/OC ITX」。コンパクトゲーミングPCを作るなら最適な一枚だ |
近頃では、ロングサイズのグラフィックスカードを搭載できるMini-ITXケースも複数登場しているが、いずれもサイズは大きめ。しかし「N760 2GD5/OC ITX」を使えば、“Mini-ITXのコンパクトさを維持したまま、パフォーマンスにも妥協したくない”という欲張りなニーズに対応でき、これまでにない新しいゲーミングPCの構築が可能になる。さらに欲を言えば、メモリ空きパターンを生かした4GBモデルの登場にもぜひ期待をしたい。