エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.296
2014.01.16 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
最後にグラフィックスカードの搭載スペースをチェックしてみよう。拡張カードスペースは公称290mmとされている「250D」。搭載サンプルに用意したのは奥行き270mmの2スロット占有グラフィックスカードだが、実測約30mm程度を残して難なくマウントできた。近頃はメーカー毎に高性能なオリジナルVGAクーラーを持っているため、飛び抜けた長尺製品が少なくなっている。公称290mmの用意があれば、多種多様なグラフィックスカードが選べるだろう。
2階フロアにマウントされる、グラフィックスカード。Cube型にありがちな窮屈さは一切見受けられない |
何を隠そう、筆者は「650D」と「350D」計2台の「Obsidian」シリーズを所有している。いずれも看板を背負うモデルだけあって完成度が高く、CORSAIRブランドらしい良品だ。
今回取り上げた「250D」は、そんな「Obsidian」シリーズ初のCube型Mini-ITXケースだけに、自ずと市場からの期待値は高くなる。当然CORSAIRもそれを想定していたはずで、完成度の高いモデルを投入しなければならないというプレッシャーを感じながら、設計と改良を重ねたに違いない。
「250D」は生粋の「Obsidian」シリーズだった |
既にこのカテゴリにはライバルモデルが多く、奇をてらわずに独自性を出す事は難しい。だが、PCケースの大小に関わらず、「Obsidian」シリーズのコンセプトを軸に据え置く事で「250D」を見事に完成させた。
外観はデザイン的にも完成度が高い「Obsidian」シリーズの雰囲気を保ちつつ、内部は各々構成パーツを最適なエリアに配置。結果組み込みもし易く、メンテナンスや拡張も容易に行う事ができる。
「Obsidian」シリーズの名を汚さない秀作「250D」。筆者のPCケースコレクションに、新たな1台が加わる事になりそうだ。