最大6基搭載可能な冷却ファンレイアウト

「Urban S31 Snow Edition」は、高冷却を強調するモデルでは無い。とは言え、オプションフル装備で6基の冷却ファンを搭載する事ができる。さらに冒頭でも触れたように、日本専用モデルは通常オプション扱いのトップ部に、120mm口径ファン×2基が予め装備されている。

「Urban S31 Snow Edition」のエアフローレイアウト。現在主流のケースファンレイアウトが採用されている事がわかる

120mm口径×1基標準搭載のフロントファン

HDDケージ部に直接風を送り込み、さらにPCケース内部全体に外気を取り入れる役割を果たす、フロント吸気ファン。ここには120mm口径ファン×2基が搭載できる。上下2段のHDDケージそれぞれをカバーするかのようにレイアウトされ、標準では下段に1基のみが搭載されている。なお冷却ファンのスペックは回転数が1,000rpmで、騒音値は16dBAとなり、動作音は極めて静かだ。

フロント下段に標準装備される120mm口径ファン。ストレージをHDDケージに複数搭載するならば、上段にも120mm口径ファンを増設しておきたい。なお増設には付属のネジを使用する

フロント吸気スペースはあるのか？

フロント開閉ドア付PCケースで懸念されるのは、フロントファンに影響を及ぼす吸気スペースの確保だ。フロント開閉ドア表面は完全フラットデザインである事から、どこかに空気の通り道を作ってあげる必要がある。さて、開閉ドアをよくみると、右側面および下部に隙間が設けられている事が分かる。ピッタリと密閉されているように見えるが、実際には空気の取り込みスペースは広く、フロント吸気ファンへの影響はさほど心配する必要はなさそうだ。

思いの外、空気の通り道（隙間）が広く確保されている開閉ドア部

日本限定仕様のトップファン

トップ部は120mmまたは140mm口径ファンが最大2基搭載できる。出荷時に標準搭載されるのは120mm口径×2基で、フロントファン同様、1,000rpm/16dBAの静音モデルがチョイスされている。

日本限定仕様のトップ部120mm口径ファン×2基。風量的にカスタマイズが必要ならば、140mm口径×2基に換装可能

冷却ファンはトップパネル上部に搭載させるため、着脱にはトップカバーを取り外す必要がある

標準搭載のリアファン

120mm口径のリア排気ファンも標準搭載。スペックは1,000rpm/16dBAで、フロントおよびトップ搭載品同様。ケーブルはスリーブタイプで、パルスセンサー対応の3pinコネクタ仕様だ。

その他箇所同様、120mm口径冷却ファンは25mm厚の9枚羽仕様。リアはテーパーネジで固定されていた

ボトムファン増設スペース

任意ながら、ボトム部にも120mm口径ファンを1基増設する事ができる。マウントは電源ユニット搭載スペースの延長線上にあり、スペース的な余裕はお世辞にも十分とは言えない。

あくまでエマージェンシー用の「補助席」的扱いの120mm口径ファン増設スペース。電源ユニットとの共存については、後ほど解説しよう