エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.297
2014.01.20 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
テストに用意したNoctua「NH-U12S」は、120mm口径ファンを搭載したサイドフロー型CPUクーラーだ。ちなみに高さはメーカー公称で158mmとされている。一方「Urban S31 Snow Edition」のマニュアルによると、CPUクーラーの高さ制限は155mmまで。誤差の範囲やマージンも考慮されているのか、3mmオーバーながら「NH-U12S」は搭載できた。とは言え、かなりギリギリである事は確か。メーカー表記は計測箇所により実際の外寸と異なる場合があるため、ある程度余裕をみたモデル選びをしたい。
見た目に違わず、PCケース幅が若干狭いモデルだけに、CPUクーラーの高さ制限も150mm台に留まっている |
国内限定で標準搭載されるトップ120mmファン×2基を外し、240mmサイズラジエターを搭載してみた。装着テストに用意したのは一般的なオールインワンタイプの水冷ユニットだが、特に問題はなかった。ただし、汎用製品の120mm口径ファン2基用ラジエターの中には、奥行きが長く搭載スペースには収まりきらない場合がある。ここはやり過ぎず、小振りなオールインワンタイプを選ぶことにしよう。
手持ちのKoolance「HX-240HL」では物理的に装着不可を確認。やはりコンパクトなオールインワン水冷ユニットをチョイスしよう |
意外にもエルミタレビューでは初登場となるThermaltakeブランドのPCケース。筆者も久々にじっくりと触れる事ができた。検証が終わり、まず率直な感想を言うならば「手堅く」まとめられたミドルタワーPCケースという印象をもった。とはいえ、決して無個性で面白みに欠けるという意味ではない。近頃の主流となる設計は網羅され、要所のギミックも抜かりは無い。ところどころ、価格帯に見合った質感に気付くものの、決してマイナスになるほどではない。つまり買って損はなく、「そつなく」まとめられているのだ。
「Urban S31 Snow Edition」最大の武器は、やはり市場で選択肢の限られたホワイトのボディカラーに尽きるだろう。特にプラスチック部分の塗装は、スノーホワイトに一層深みがある。フロントトップに内蔵されたブルーのイルミネーションもお似合いで、開閉ドアに貼り付けられたアルミプレートも効果的に質感を高めている。
敢えてひとつ指摘すると、もうワンランク高い剛性が欲しいところだが、同一価格帯のライバルモデルを見回せば、贅沢なリクエストになるだろう。そこはスノーホワイトの美しい容姿で帳消しとしたい。